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    ひかり

    ことじか

    DONE眠っているテメノスを見て触れたくなるヒカリ。
    ヒカリはテメノスが眠っていたらその隙にこっそりキスをするのではなく、起こしてからわざわざしそうだなって考えていたネタを書いてみました。
    が、思ったより方向性が変わりました。(本当はもっとギャグっぽいオチになる予定だった)
    触れてみたい(ヒカテメ)食事の時間だから、テメノスを呼んできてくれとキャスティに頼まれる。テメノスの泊まる宿の一室の扉の前に立つ。
    「テメノス?」
    扉を何度か叩いても返事はない。
    「失礼する」
    そっと扉を開くと、鍵は閉まってはいなかった。部屋の中を覗くと、窓辺の椅子にテメノスが座っていた。部屋に足を踏み入れるとすぅすぅと、規則正しい寝息が聞こえてくる。
    手元には開きっぱなしの本と書きかけの書物。恐らくなにかの作業中に寝落ちてしまったのだろう。そっと、その手の中の本に栞を挟んでぱたんと閉じる。
    テメノスは眠っていた。ヒカリが近づいても彼は起きる気配はなかった。
    テメノスは人の気配に聡い。
    警戒心が強いからなのか元来の質なのか分からないが人が近づけばどんなに眠っていても彼はすぐさま瞳を開けて行動に移すぐらいの人間であったのに。野営の見張りのときなんか交代の頃に近づけば「おや、もうそんな時間ですか」とこちらが声をかける前に起きていたのに。
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