もぶ
花月ゆき
DONEモブ♀が偶然見かけた赤安。モブ視点です。第7回お題「映画」 四月に入ったとはいえ、夜になるとまだまだ寒い。傘をさすほどではないが、小雨まで降ってきて気が滅入る。
午後二十三時過ぎ。残業を終えて疲れた身体にこの寒さは堪えるな、と思いながら、施錠して会社を出た。
会社の前にある大きな横断歩道を渡り、ひとけの少ない道を歩く。そこで、どこからか人のうめき声のようなものが聞こえてきた。近くに具合の悪い人でもいるのだろうか。声の聞こえてきた方向へ歩き出し、あたりを見渡すと、路地裏に二人の男性がいた。
ひとりは金髪の男性で、腕を怪我しているようだった。うめき声の主は彼だろう。
もうひとりは黒髪の男性で、金髪の男性の腕にタオルを巻きつけている。止血とはいえ、傷口を押さえらえると痛みが強く出るのだろう。金髪の男性は苦しそうに息をついていた。
2758午後二十三時過ぎ。残業を終えて疲れた身体にこの寒さは堪えるな、と思いながら、施錠して会社を出た。
会社の前にある大きな横断歩道を渡り、ひとけの少ない道を歩く。そこで、どこからか人のうめき声のようなものが聞こえてきた。近くに具合の悪い人でもいるのだろうか。声の聞こえてきた方向へ歩き出し、あたりを見渡すと、路地裏に二人の男性がいた。
ひとりは金髪の男性で、腕を怪我しているようだった。うめき声の主は彼だろう。
もうひとりは黒髪の男性で、金髪の男性の腕にタオルを巻きつけている。止血とはいえ、傷口を押さえらえると痛みが強く出るのだろう。金髪の男性は苦しそうに息をついていた。
miri
DONE2025年のシテイの日のお題、「まじめな顔しながらふざける師弟」です。
中2のモブくんと霊幻師匠の平和な会話です。
くもりときどき「あー。空からラーメン降ってこねえかな」
しとしとと雨の降る昼前の事務所内で、雨空を見つめながら霊幻は言った。
藪から棒な発言を聞いて、モブは霊幻の座る席のほうへ目を向ける。
今日は土曜日なので、中学校は休みである。受付席でもくもくと宿題をこなしていたモブが口をひらく。
「お腹すいてるんですか」
「あぁ。今すごくラーメンの口だ」
「ラーメンか……」
シャープペンシルを持っていた手を止め、モブも霊幻と同じようにブラインドの向こう側を眺める。
「……僕はハンバーガーが降ってきてほしいな」
「あー。いいな」
雨の降る空を二人で眺めながら、ふたりは無表情でその様子を想像する。
「……くもりときどきミートボールって知ってるか」
1600しとしとと雨の降る昼前の事務所内で、雨空を見つめながら霊幻は言った。
藪から棒な発言を聞いて、モブは霊幻の座る席のほうへ目を向ける。
今日は土曜日なので、中学校は休みである。受付席でもくもくと宿題をこなしていたモブが口をひらく。
「お腹すいてるんですか」
「あぁ。今すごくラーメンの口だ」
「ラーメンか……」
シャープペンシルを持っていた手を止め、モブも霊幻と同じようにブラインドの向こう側を眺める。
「……僕はハンバーガーが降ってきてほしいな」
「あー。いいな」
雨の降る空を二人で眺めながら、ふたりは無表情でその様子を想像する。
「……くもりときどきミートボールって知ってるか」
とぎや
DOODLE長手甲逆バニー六ろのイチャイチャと突然の代理フォロワーさんに長手甲逆バニー描いていただけたのが嬉しくて衝動的に描いたやつです👯
メニュー表に書いてあることをスタッフがしてくれるお店なんだけどモブ俺くん放置して勝手にいちゃついててほしい。男の百合が好きなので…… 2
総ちゃん
MOURNING出戻り初期に書き殴った左馬刻の幻覚小説があったことを思い出していい機会なので公開します!本当に幻覚なのでご注意ください。
高校の同じクラスのモブ女子視点です。
燐火聞いてたり色々考えてたらこうなった。
恥ずかしくなったら消すかもです。
同じクラスの碧棺くん私のクラスには俗に言う不良と呼ばれる人がいる。席替えで彼が前になってからその姿を見たのはたった数回しかない。実際に話したことはないけど、たまに学校にくるといつもどこかケガをしている。みんなあいつはやばい奴だって言うけど、私は少しだけ違う印象を持っている。
確かに教室にいることは少ないけど、授業を受けている時に彼が皆の邪魔をしたりすることは今まで一度もなくて、ただ静かに、そしてどこか退屈そうに静かに座っているだけだということを最近になって私は気づいた。
「それでは出席を取ります」
担任の月見里先生は毎日一人一人の名前を呼んで出席を取る丁寧でまじめな先生だった。思春期を少しだけ過ぎたこの年頃の生徒たちはそんな真面目な先生を馬鹿にするところがある。実際私のクラスでも数名の人が先生の態度を茶化すことはよくあることだった。
5514確かに教室にいることは少ないけど、授業を受けている時に彼が皆の邪魔をしたりすることは今まで一度もなくて、ただ静かに、そしてどこか退屈そうに静かに座っているだけだということを最近になって私は気づいた。
「それでは出席を取ります」
担任の月見里先生は毎日一人一人の名前を呼んで出席を取る丁寧でまじめな先生だった。思春期を少しだけ過ぎたこの年頃の生徒たちはそんな真面目な先生を馬鹿にするところがある。実際私のクラスでも数名の人が先生の態度を茶化すことはよくあることだった。
sirom_9393
DOODLE謎時空のくっついている銀高自カプでこういう話が読みたくなるのってなぜなんでしょうね。うおーーと勢いで書いたのですが途中で終わりを告げます。無念。
モブ出ます。そういう店の描写がありますがよく知らない人間が書いています。薄目で見てください。すまん。
銀高ss しっかりと抵抗しているのに、腕を掴む手はなかなかに強い。
なぜこうなった。ただ厄介そうな奴に絡まれているどこかの店の客引きを助けてやっただけだったのに。
「だから、いいって言ってんだろーが!離せや!」
「そんな!お礼くらいさせてくださいって言ってんだろうが!!」
こいつ営業かけてるくせに口悪いな!
足を踏んばっているのにジリジリと男の店のある方へ進んでいる。これはまずい。だって自分にはもう、伴侶、がいるのだから。
そんないかがわしい夜の店になんて行くわけがないのだ。
「今日はすっごい子が来てるんですって!もう開店時から指名殺到してて!店長がどっかから連れてきた、とんでもなく美人の子!だから来てくださいよ!安くしますし!!」
1514なぜこうなった。ただ厄介そうな奴に絡まれているどこかの店の客引きを助けてやっただけだったのに。
「だから、いいって言ってんだろーが!離せや!」
「そんな!お礼くらいさせてくださいって言ってんだろうが!!」
こいつ営業かけてるくせに口悪いな!
足を踏んばっているのにジリジリと男の店のある方へ進んでいる。これはまずい。だって自分にはもう、伴侶、がいるのだから。
そんないかがわしい夜の店になんて行くわけがないのだ。
「今日はすっごい子が来てるんですって!もう開店時から指名殺到してて!店長がどっかから連れてきた、とんでもなく美人の子!だから来てくださいよ!安くしますし!!」
だいだ
PASTもぶりつオンリーお題「影帽子」「手をつなぐ」それはある日の公園でのこと。
「おにーちゃん、みてて!おにーちゃんはうごかないでね。ぼくのてをこうすると…」
そう言いながら律は茂夫に手を近付ける。そおっと慎重に、けっして触れないように。
「ほら!くっついた!」
律の影が茂夫の影に重なりそうになる直前、律の影がにょーんと伸びて茂夫の影と繋がる。実験が大成功した律はけらけらと笑った。
「うわぁ!りつすごいね!これ、りつのちょうのうりょく?」
茂夫は夢中になって手をパタパタさせて影を離したり近付けたりしてる弟に話しかけた。
「う〜んわかんない。ちがうとおもう。ぼくてをのばしただけだし…。」
そう言いながら律は自分の手を見つめた。その顔はさっきまでの笑顔が消え、前髪の影が幼い顔を覆い悲しげに見えた。
984「おにーちゃん、みてて!おにーちゃんはうごかないでね。ぼくのてをこうすると…」
そう言いながら律は茂夫に手を近付ける。そおっと慎重に、けっして触れないように。
「ほら!くっついた!」
律の影が茂夫の影に重なりそうになる直前、律の影がにょーんと伸びて茂夫の影と繋がる。実験が大成功した律はけらけらと笑った。
「うわぁ!りつすごいね!これ、りつのちょうのうりょく?」
茂夫は夢中になって手をパタパタさせて影を離したり近付けたりしてる弟に話しかけた。
「う〜んわかんない。ちがうとおもう。ぼくてをのばしただけだし…。」
そう言いながら律は自分の手を見つめた。その顔はさっきまでの笑顔が消え、前髪の影が幼い顔を覆い悲しげに見えた。
だいだ
PAST大人モブ律でメイドの日「お帰りなさいご主人様!」
「律?その格好どうしたの?ごしゅじんさま…?」
困惑に眉を顰めながら茂夫は聞いた。茂夫と律が二人暮らしをしている部屋の玄関で、茂夫を出迎えた彼の弟はフリルの付いた白いエプロンに胸元に大きな白いリボン、頭にはこれまた白いフリルのカチューシャに紺の膝丈ワンピース…いわゆるメイドさんの格好をしていた。
「う…そう返されると恥ずかしいな。メイドならご主人様かなって思って。さすがにこの年で女装は無理あったかな…」
そう言いながら律はスカートの裾を掴んでヒラヒラさせた。ちょうど膝が隠れるくらいの長さのスカートは、そうすると膝が見え隠れする。ずっと膝が見えてるよりえっちだな。茂夫はそう思ったが特に言わなかった。
996「律?その格好どうしたの?ごしゅじんさま…?」
困惑に眉を顰めながら茂夫は聞いた。茂夫と律が二人暮らしをしている部屋の玄関で、茂夫を出迎えた彼の弟はフリルの付いた白いエプロンに胸元に大きな白いリボン、頭にはこれまた白いフリルのカチューシャに紺の膝丈ワンピース…いわゆるメイドさんの格好をしていた。
「う…そう返されると恥ずかしいな。メイドならご主人様かなって思って。さすがにこの年で女装は無理あったかな…」
そう言いながら律はスカートの裾を掴んでヒラヒラさせた。ちょうど膝が隠れるくらいの長さのスカートは、そうすると膝が見え隠れする。ずっと膝が見えてるよりえっちだな。茂夫はそう思ったが特に言わなかった。
だいだ
PASTもぶりつオンリーお題「図書室」「こっちじゃないかな?兄さん。」
律は兄の茂夫の前を歩きながら小声で言った。ここは塩中の図書室。今日はあまり人はいないが大声を出すのは禁止されている。放課後廊下で偶然遭った茂夫と律は茂夫が宿題に使う資料を借りたいというので連れだって図書室に来ていた。大きめの本が書架に並んでいる一番奥の通路に二人は入っていった。
「ありがとう律。こんな奥にあるんじゃ僕一人だと見付けるの大変だったよ。」
「大した事ないよ。僕も用事あったし。」
一番下の棚にある目的の本を取ろうと茂夫がしゃがむと律もその隣にピタリと張り付くようにしゃがむ。茂夫がどうしたのかと律の方に顔を向けると額がぶつかりそうな距離に律の顔があり…驚く間もなくそのまま頬に手を添えられ口付けられた。
1022律は兄の茂夫の前を歩きながら小声で言った。ここは塩中の図書室。今日はあまり人はいないが大声を出すのは禁止されている。放課後廊下で偶然遭った茂夫と律は茂夫が宿題に使う資料を借りたいというので連れだって図書室に来ていた。大きめの本が書架に並んでいる一番奥の通路に二人は入っていった。
「ありがとう律。こんな奥にあるんじゃ僕一人だと見付けるの大変だったよ。」
「大した事ないよ。僕も用事あったし。」
一番下の棚にある目的の本を取ろうと茂夫がしゃがむと律もその隣にピタリと張り付くようにしゃがむ。茂夫がどうしたのかと律の方に顔を向けると額がぶつかりそうな距離に律の顔があり…驚く間もなくそのまま頬に手を添えられ口付けられた。
だいだ
PASTもぶりつオンリーお題「笑顔」ふたつめ
「律。」
僕が呼ぶと律はすぐに振り返る。その顔を見ながら僕は昼間クラスメートから言われた言葉を思い出す。
「影山って笑うと弟に似てるな。」
彼は節穴なんじゃないかな。僕はこんな綺麗に笑えない。
96僕が呼ぶと律はすぐに振り返る。その顔を見ながら僕は昼間クラスメートから言われた言葉を思い出す。
「影山って笑うと弟に似てるな。」
彼は節穴なんじゃないかな。僕はこんな綺麗に笑えない。
だいだ
PASTもぶりつオンリーお題「笑顔」茂夫と律がリビングで並んでテレビを見ている時だった。
「兄さん」
そう呼びかけながら律は両手を伸ばし茂夫の唇の両端を人差し指で押し、そのまま上に持ち上げた。茂夫は目をパチパチさせる。
「な、なに?」
「今日クラスメートに僕と兄さんは笑った顔が似てるねって言われたんだ…うーん、自分じゃ良く分からないな…」
眉を寄せて言う弟の真剣な様子に茂夫は可笑しくなってしまう。
「あ、あはは、そうなのかな。」
「自分じゃ分からないけどね…ふふ、兄さんの頬柔らかい。」
律は茂夫の頬を手のひらで柔らかく揉んだ。
ぷにぷにむにゅむにゅもちもち
「もう、やめてよ。」
そう言うと今度は茂夫が律の両頬を手のひらで包つむ。
「律だって…」
柔らかいよ。そう続けようとした茂夫だが、言葉を飲み込む。確かに弟の頬は自分のと比べて柔らかさがなく、シュッとしてるような…。確かめるように茂夫は律の頬を揉んだ。
504「兄さん」
そう呼びかけながら律は両手を伸ばし茂夫の唇の両端を人差し指で押し、そのまま上に持ち上げた。茂夫は目をパチパチさせる。
「な、なに?」
「今日クラスメートに僕と兄さんは笑った顔が似てるねって言われたんだ…うーん、自分じゃ良く分からないな…」
眉を寄せて言う弟の真剣な様子に茂夫は可笑しくなってしまう。
「あ、あはは、そうなのかな。」
「自分じゃ分からないけどね…ふふ、兄さんの頬柔らかい。」
律は茂夫の頬を手のひらで柔らかく揉んだ。
ぷにぷにむにゅむにゅもちもち
「もう、やめてよ。」
そう言うと今度は茂夫が律の両頬を手のひらで包つむ。
「律だって…」
柔らかいよ。そう続けようとした茂夫だが、言葉を飲み込む。確かに弟の頬は自分のと比べて柔らかさがなく、シュッとしてるような…。確かめるように茂夫は律の頬を揉んだ。
だいだ
DONEもぶりつオンリーお題「誕生日」「おかえり、兄さん。」
「ただいま、律。」
「もっと遅くなるかと思った。」
「うーん、楽しかったけど流石に疲れたよ。朝からずっとだったし…。」
今日の茂夫は朝から祝われ通しだった。午前中は霊とか相談所、午後は高校の友人達とカラオケで騒ぎ、夕方からは中学時代の部活仲間がファミレスで祝ってくれたのだ。
「兄さんは人気者だから。」
そう言って笑う律の顔は小さい頃アニメで見た猫みたいだ、そう茂夫は思った。律は時々こういう顔で茂夫をからかう。それは最近になってからの変化のような気がするし、本当はずっと昔から変わらないような気もした。
「今日の夕飯ちょっと豪華でローストビーフと角煮があったんだよ。兄さんいないのにね。」
「えーいいな、食べたかった。」
638「ただいま、律。」
「もっと遅くなるかと思った。」
「うーん、楽しかったけど流石に疲れたよ。朝からずっとだったし…。」
今日の茂夫は朝から祝われ通しだった。午前中は霊とか相談所、午後は高校の友人達とカラオケで騒ぎ、夕方からは中学時代の部活仲間がファミレスで祝ってくれたのだ。
「兄さんは人気者だから。」
そう言って笑う律の顔は小さい頃アニメで見た猫みたいだ、そう茂夫は思った。律は時々こういう顔で茂夫をからかう。それは最近になってからの変化のような気がするし、本当はずっと昔から変わらないような気もした。
「今日の夕飯ちょっと豪華でローストビーフと角煮があったんだよ。兄さんいないのにね。」
「えーいいな、食べたかった。」