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    らんでぶー

    bamboocutter1

    DONE全年齢 じゅしひとss
    二十歳を迎えた十四が獄と一緒に両親に挨拶に
    出向くお話。十四のおばあちゃんの事にも触れてます
    月面ランデブーにて公開した作品。パスワード外しました。
    【明日への告白】

    「父さん、母さん。あの……ふっ二人に会ってもらいたい人がいます!」
     少し前に二十歳の誕生日を迎えた息子の十四がいつになく真剣な顔でそう切り出したのは、家族で夕食を囲んでいた時のことだった。ヴィジュアル系バンドでボーカルをしている十四は昼過ぎから夜遅くまで家を空ける事が多いし、私も妻もまだまだ働き盛りで忙しい為に三人揃って食卓に着くのは久し振りのことだった。そこにこの話だ。
    「会って欲しい……ということはつまり……“そういう挨拶”をしたいということか?」
    思わず取り落としそうになった箸をグッと掴み直し尋ねると、十四は真っ赤になって首を何度も縦に振る。
     私と妻は顔を見合わせ、深く頷いた。ついにこの時が来たのだ。親になったあの日から、待ち遠しいような、それでいて寂しいような気持ちで待ち続けた時が。私達が守るべき『子供』だった十四が成長し『大人』として人生を共に歩んで行きたいと思える人に出会ったのならば、親としてこれほど嬉しいことはない。
     それに禍福は糾える縄の如しとは言うものの、十四はかつて余りにも辛い経験をした。クラスメートによる陰湿ないじめ。加害者達は十四自身を 6912

    bamboocutter1

    DONE全年齢 じゅしひとss
    この国を二分する宿命の戦いのお話

    月面ランデブーにて公開した作品。
    パスワード外しました。
    【仁義なき戦い】

     天国法律事務所。『無敗の弁護士』が率いるこの事務所では選び抜かれた優秀なスタッフ達が日々一分の隙もなく業務をこなしている……はずなのだが、最近は代表のチームメイトである若者二人が何かと理由をつけては入り浸るようになっていた。
    「獄ー。拙僧腹減った。何かねえか?」
    「あ、自分もお腹減ったっす!」
    今日も今日とてミーティングという大義名分を掲げ代表執務室のソファに我が物顔で座る二人が無邪気に声を上げる。
    「ったく、ここは託児所じゃねえぞ……」
    この部屋の本来の主である天国獄は書類に視線を落としたまま嘆息する。
    「カウンターんとこに菓子置いてある。俺は手が離せんから、勝手に食ってろ。くれぐれも部屋は汚すなよ」
    迷惑極まりないという顔をしながらも、若者達の要求を叶えてやる彼は『実は面倒見が良い』と評判である。
     獄の言葉を受けて空却と十四は一目散にバーカウンターへと駆け寄る。
    「あ!ベビースターラーメン」
    「おぉ!小倉サンドあんじゃねぇか!」
    買い置きされた菓子類を喜々としてチェックしていく二人を横目でチラリと眺めて、獄は追加情報を提示する。
    「……チョコレートとかジュー 2676