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    りんだ

    Haruto9000

    DONE「クー・フーリンが女性だったら」妄想。
    ※FGO第1部のみの情報で書いていたので、設定ズレなどはご容赦ください。

    【あらすじ】
    無事に息子を出産したクー・フーリンだが、スカサハに息子を殺されかける。
    信頼していた師の行動にショックを受ける彼女。
    それでも、兄弟子のフェルディアや女王オイフェ、スカサハの娘・ウアタハたちに支えられながら、子どもを育てようとするが…。
    ミラーリング #10(影の国編:後編)猛犬の息子
     轟く怒声。馬のいななき。赤く染まる川。
     バシャバシャと水しぶきを上げながら浅瀬を渡る。枯れた森を抜けたところで、空に向かって激しく燃え上がる火柱が目に飛び込んでくる。城だ。城が燃えている!
     ──助けて!
     誰かの叫び声が聞こえ、その方向へ向かって走る。
     ──助けて、誰か!
     バチバチと音を立てて炎上する城壁を見上げれば、誰かが自分に向かって手を差し出している。
     ──お願い、誰か。誰か、助けて!

    「……きろ、クー! 起きろ!」
     強く揺さぶられ、目を開けた。オイフェが心配そうな顔でこちらを覗き込んでいた。
    「ひどくうなされていたぞ。大丈夫か?」
    「あ、ああ……」
     いまだ動悸はおさまらない。嫌な夢を見ていた気がする。呆然としながら汗をぬぐったところで、クー・フーリンは慌てて起き上がった。
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    harkas_

    MOURNINGテキスト投稿テストを兼ねて。
    アルタイル憑依状態のティズ×リングアベルのR-18(導入のみ)。
    肉体的にはティズリンだけど精神的にはアルタイル×リングアベルで、ティズさんに言葉責めして欲しいって書き始めたけど、導入書いてるうちに我に返った。
    【Lunatic】


    不死の国、エタルニア。北方の厳高地にあるこの国は1年を通してほぼ冬のような気候だ。降り積もった雪がそこかしこに残り、春すら未だ訪れていないのかもしれない、そんな気にさせる。
    時間的な要因もあるが市街地にすら人通りはほぼ無く、まばらに見える人影も皆外套と帽子、手袋などの防寒具を身にまとっている。そんな中に1人、異様とも言える風体の男が居た。

    まるで医療施設から逃げ出してきたかのような白い装束。肩も脇腹も丸出しで、所々に千切れたチューブがぶら下がっている。柔らかい栗毛が伸び放題で、寝癖までついたままだ。
    彼の名前はティズ・オーリア。次元管理官である俺の監視対象だ。2年ほど前、カルディスラで突然眠りに落ちたまま、ここエタルニアの魔道プラントで延命措置を受けていた。それがつい先日、神界の魂を封じていると言われる霊石の力を借りて目を覚ましたばかりだ。
    ここ数日、これと言った変化は無かった。だからこそ、深夜突然に宿を飛び出した彼に言い様の無い不安を感じている。

    何かを探すように時折きょろきょろと辺りを見回しながら、市街地を足早に通り抜けていく。俺はそんな彼を見失わない様 2254