インスタントラーメン
nbsk_pk
DOODLE深夜にインスタントラーメンを食べる炎博(事後)の話#炎博とごはん 企画に参加させていただきました!
背徳の味「美味しそうなにおいがする」
むくりとシーツから身を起こした視線の先、ドクターは珍しくバツの悪そうな顔をしたエンカクとばっちり目が合ってしまったのだった。
ドクターの私室から調理用コンロを発掘したのはエンカクだった。発見の間違いではない、文字通りの発掘である。というのもドクターの私室はエンカクが足を踏み入れることを許された当初、床すら見えないほどの大量の本で埋め尽くされており、その整理に手を付けたのは部屋の持ち主本人ではなくエンカクだったからである。
「どこまで読んだ」
「七分の、いや六分の一くらい、かな……?」
「その中で有用なメモや書き込みがあったものは」
「特に見当たらなかった。私はそういうの残すタイプじゃなかったみたい」
2075むくりとシーツから身を起こした視線の先、ドクターは珍しくバツの悪そうな顔をしたエンカクとばっちり目が合ってしまったのだった。
ドクターの私室から調理用コンロを発掘したのはエンカクだった。発見の間違いではない、文字通りの発掘である。というのもドクターの私室はエンカクが足を踏み入れることを許された当初、床すら見えないほどの大量の本で埋め尽くされており、その整理に手を付けたのは部屋の持ち主本人ではなくエンカクだったからである。
「どこまで読んだ」
「七分の、いや六分の一くらい、かな……?」
「その中で有用なメモや書き込みがあったものは」
「特に見当たらなかった。私はそういうの残すタイプじゃなかったみたい」
nikonemu515
DONE巳波の作るインスタントラーメンがバカ美味い話巳波のラーメン 巳波はラーメンを作るのがうまい。
悠がそのことを知ったのは、あるツアーの最中、地方のホテルに宿泊したときだった。
ライブで味わった熱狂が体から抜けなくて、0時をまわっても寝付けなかった。
そんなとき、悠が甘えにいく相手といえば巳波だった。
備え付けの寝巻きの上にカーディガンを羽織って、スリッパのままで、隣の部屋の呼び鈴を鳴らす。
「亥清さん?」
真夜中の訪問者を、巳波は彼なりに驚いた様子で迎えた。
寝巻きを着て、髪を簡単にまとめている。入浴は済ませている様子だった。
「なんかテンション上がって寝付けなくて。……もう寝るところだった?」
「いえ、構いませんよ。でも、ふふ、見つかっちゃったな」
悠がおずおずと訊ねると、巳波は口元に手を添えてころころと笑った。
5652悠がそのことを知ったのは、あるツアーの最中、地方のホテルに宿泊したときだった。
ライブで味わった熱狂が体から抜けなくて、0時をまわっても寝付けなかった。
そんなとき、悠が甘えにいく相手といえば巳波だった。
備え付けの寝巻きの上にカーディガンを羽織って、スリッパのままで、隣の部屋の呼び鈴を鳴らす。
「亥清さん?」
真夜中の訪問者を、巳波は彼なりに驚いた様子で迎えた。
寝巻きを着て、髪を簡単にまとめている。入浴は済ませている様子だった。
「なんかテンション上がって寝付けなくて。……もう寝るところだった?」
「いえ、構いませんよ。でも、ふふ、見つかっちゃったな」
悠がおずおずと訊ねると、巳波は口元に手を添えてころころと笑った。