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    ウィー

    k0510_o0720

    DONEレイチュリ🧂🦚
    ワンウィーク【こぼれ話】

    🧂が語る、取るに足らない話
     ひとつの大きな仕事が終わった。カンパニーに不利益を被らせた大罪人の処刑、という大きな仕事だ。今はもう死刑なんてボタンひとつでできるようになっていて、だからレイシオがやったことといえばそれを押すことだけなのだけれど。でも、やっぱり精神的にきているのかもしれない。だって大罪人とはいえ、死刑囚とはいえ、元奴隷とはいえ。ずっと一緒に仕事をしてきた人だったから。
    「にゃう?」
    「……すまない、朝食の時間だな」
    「にー!」
     みっつの生命体に急かされて、持ったままだったそれを皿に移してやる。食事をするようになったのは彼の影響らしい。彼らの面倒を見ていた彼、その処刑された死刑囚の彼は、なんとも美味しそうに食事をしていたのだとか。最初は得体の知れない棒状の何かを口に突っ込んだり、パックの口から何かを吸い上げたりするだけのところしか見たことがなかったのに。でもそんな彼がいつからか大切そうに抱えられるくらいの包みを持って帰ってくるようになって、それを楽しそうに開いて、その中のものを口元を綻ばせながら食べて。だからどうしても気になってしまったのだと。ビーコンで翻訳された彼らの言葉は、如実にそれを伝えてくれた。
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