ウォロ
Yukkirai_pk
MOURNING幼少期ウォロとコギトさん、そしてギンナンさんの話※独自設定有り
突然始まり突然終わる
一応ネタバレあります
願い「この子を、預かってほしいと」
「ああ、きっと役に立つじゃろう。何せ頭だけは良いからな」
古の隠れ里に住む女性は、ギンナンにそう言って笑った。彼女に商品を手渡しながら、ギンナンは女性の足元から不審そうに自分を眺めている金髪の少年に目を向けた。
年の頃は十歳くらいだろうか。利発そうな銀灰色の目をした、金髪の少年だった。手には本を持っている。それは、ギンナンにも見覚えがあった。この女性、コギトに数か月前売ったものだ。ギンナンには内容が何一つわからなかったものを、その少年は大切そうに持っていた。
「……君はその本の内容が分かるのか」
少年に尋ねると、当たり前だ、というように彼は頷いた。どうやら、コギトのいうことには間違いないらしい。
1278「ああ、きっと役に立つじゃろう。何せ頭だけは良いからな」
古の隠れ里に住む女性は、ギンナンにそう言って笑った。彼女に商品を手渡しながら、ギンナンは女性の足元から不審そうに自分を眺めている金髪の少年に目を向けた。
年の頃は十歳くらいだろうか。利発そうな銀灰色の目をした、金髪の少年だった。手には本を持っている。それは、ギンナンにも見覚えがあった。この女性、コギトに数か月前売ったものだ。ギンナンには内容が何一つわからなかったものを、その少年は大切そうに持っていた。
「……君はその本の内容が分かるのか」
少年に尋ねると、当たり前だ、というように彼は頷いた。どうやら、コギトのいうことには間違いないらしい。