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    凛夏 ナツ

    MAIKING勝手にイベントの続きを考えているのです。オベロンリリィが主人公。最後はうっすらオベぐだ♀️にしたい。


    アークティックサマーワールド
    『今回も壺にインした状態となった蘆屋道満、七つのエリアにそれぞれ一つずつ呪詛を仕込んだと自白。鬼一法眼は「放っておけ」と言い捨てるも、通りすがりの太公望は「放っておかないほうがいいと思うなァ僕は」とコメント』より。
    魔法のツボ in道満「──もし、其処な御方。しばし、お時間頂けませぬか?」
    「……きみ、なに?」

     変テコな声がした。
     日差しに焼けた砂浜。穏やかに打ち寄せる波。さくさくと浜辺を歩いていた少年は、呼び止められて顔を上げた。細くて小柄。年は十歳かそこら。肩で切り揃えた黒髪と澄みきった碧眼が、白い肌を彩っている。背中にはうっすらと透けた虫の羽が生えていた。

    「ンンンソンン。これはこれは、大変お可愛らしい容姿でいらっしゃる。どうやら、『霊基ばぐ』なるものを起こしておられますな?」

     少年の目の前にあったのは、壺だった。もう一度言おう。ツボである。半分砂に埋まった、茶色い素焼きの壺。あと、ちょっと不気味な声でしゃべる。
     なぜか、ツボの口からはくるくるとした白や黒のゼンマイがいくつも這い出している。ゼンマイの先には小さな鈴がいくつもついて、ちりちりと音を立てていた。
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    oki_tennpa

    DONE薄めのティカクロ
    2部直前に書きました。
    クロエのマナエリアの話。短め、雰囲気小説。

    クロエとラスティカの関係は変わってしまうかもしれないけど、幸せな時間がどこかにあると思うので。
    カプ感ほぼ無し。捏造賢者、死ネタ有ります。

    冒頭の詩は童謡「からたちの花」のパロディになります。
    春って暖かくて良いな~。
    春の水晶にヴィオレットは濡れてミモーザの花が咲いたよ。
    白い白い花が咲いたよ。

    「綺麗な歌だね。のんびりしてて、昼寝しながら聞きたい感じ。でもミモーザって黄色じゃない?白いのもあるの?」
    「おや、そうだったかな。賢者様の教えてくださった歌と混ざってしまったようだ。ミモーザは黄色だよ、クロエ」

    時計の針も仕事を忘れて、白蝶貝の盤面でうたた寝するような昼下がり。
    きぃんと澄んだ鉱石の、冬の空にはお別れをして、甘やかな木苺の春風と三拍子のステップを踏むころ。
    ラスティカとクロエは森で遊んでいた。
    寝不足のクロエは陽だまりの温もりに包まれ、船を漕いでいる。

    「ふわぁ……いつの間にかすっかり春になっちゃった。俺、そんなに出てなかったんだ」
    「どうだろう?僕は今朝眠っていて、ムルに起こされた時にはもう春だったよ」
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