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    オペラ

    EraiIkiteite

    DONEオペラ!長い冬休みに入っていても、生き物相手の仕事なので休みであっても休みではないことはままある。エンジンシティ、ほのおジムの中にある幼体たちのいる部屋では、カブが一人で全てのポケモンの面倒を見ていた。今日以降は、年始の出勤日までボールの中で眠ってもらい年を越す。ジムトレーナーたちも先刻までは残っていたが、定時だからとカブが追い出した。情がうつったらつらいのは君たちだよ、と言い含めて休暇を取らせるものの、恐らくトレーナー達は皆、誰よりもカブ自身が、彼らに情を持って接していると知っている。
    「カブさん、ここにいたの」
    コンコン、ドアを開けてからノックしたのはキバナだった。待ち合わせの時間にはまだある筈だが、きっと彼の事だから待ちきれなくなって切り上げてきたのだろう。なんでも器用にそつなくこなす男なのだ。
    「遅くなっていてごめんね」
    「カブさんの悪いとこですよ、その残業癖」
    「そうだねぇ」
    でも、もう彼らの身繕いも終わるし、僕も帰るよ。キバナは既に冬用のコートにツイードのマフラーを巻いて出かける準備は万端である。これからカブの家でクリスマスからの年末年始休暇を過ごすことになっている。二人が恋人にな 1399