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    オーナー

    hankisamurijan

    MOURNING相田さんの稀半敦本寄稿用に書いていたのですが、ハジメテの寄稿に気合いだけが空回りし長くなったので没ったやつです🤣
    明日のイベント参加される皆様たのしんでくださーい✨

    ※アッくんがとても可哀想
    ※キャバオーナー軸捏造
    ※アッくんに彼女がいる設定なのでモブ彼女出ます
     柔らかな春の記憶がある。

     花見の約束をしていた。
     仕事の都合で延期を重ねた約束が果たされた日、桜の見頃はとうに過ぎ、訪れた桜の名所の地面は散った花弁で埋め尽くされていた。
     早朝からはりきって弁当を作ったと嬉しそうにしていた恋人の姿を知っているから、敦は彼女に声をかけることが出来なかった。どう謝るべきか模索している敦を尻目に、彼女はピンク色に変貌した地面にそっと踏み込み、そして腰を落とすと花弁を手のひらに掬う。勢い良く振り返り敦を見上げた彼女は、満面の笑みを浮かべ「ふわふわしてる!」と、嬉々とした声をあげた。
     思わぬ反応に敦が何も言えずたじろいでいると、立ち上がった彼女は手を出すように命じてくる。困惑したまま敦が指示に従うと、彼女の両手いっぱいに積み上がっていたピンクの花弁をめいっぱい乗せられる。確かに、ふわりと柔らかかった。
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    SPUR ME大人になった みつや、たいじゅ、ゆずは、はっかい で、初めてのディナーをする話④
    しば兄弟の可能性を祈ってます。
    ※たい みつ を含みます。
    ※デザイナー、モデル軸の現代+オーナー設定です。
    ※しば母捏造してます。
    白のプレリュード④ side - 柴 大寿「ま、待ってよ、兄貴……」
     そんな八戒の声が聞こえた瞬間、大寿は思わず息を呑んだ。
     三ツ谷に唆され行くぞとは言ったものの、ついて来ない可能性も、十分にあると思っていたからだ。
    「早くしろ」
     動揺を悟られぬよう、極めて冷静に返しながらも、自然と大寿の歩く速度は落ちていた。
     ほどなくして追いついた八戒を連れ、大寿はワインセラーへと案内する。その少し後ろを歩きながら、八戒はチラリと兄の様子を伺った。
     ただ淡々と先を進む姿には、なんの打算も感情も見て取れない。笑うでも怒るでもない様子は、むしろ何を考えいるのか分からず、八戒はかえって不安になる。とはいえ訪ねる勇気もなかった。
     なにせ大寿と再び会うようになってからは、いつも三ツ谷が一緒にいたため、二人きりになるのは初めてなのだ。三ツ谷がいたからこそ言葉を交わせていたが、そのサポートがない今、一体何を話せばいいのか分からない。取っ掛りすら思い浮かばず、八戒は閉口するしかなかった。
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