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    ガソリンスタンド

    HPU_maru

    MOURNING昔書いた稀半の小説のワンシーンですが、未完で特に続きを書く予定はないので供養します。横浜の帰り道でガソリンスタンドに寄っているだけの二人です。
    横浜からの帰り道、俺に凭れた稀咲の規則正しい呼吸音が後ろから聞こえてくる。背中の辺りに、柔らかく暖かい吐息がかかった。そのこそばゆい息を感じるたびに、どうにも身体がぼおっとするような酩酊が湧き上がってくる気がした。稀咲は俺にしっかりとしがみつき、その華奢な手が俺の腰に回されていた。冬の風は冷たかったが、熱に浮かされたように身体が火照る気がした。
    「稀咲」
    そう呼びかけると、稀咲がもぞもぞと動くのを感じた。そうして次に、欠伸を噛み殺したような呼吸音がして、何だよ、とぼんやりとした声がする。
    「眠いんなら、どっか寄るか?近くにコンビニとかあんなら、コーヒー買ってきてやるよ」
    そう提案しても、稀咲はまだ寝惚けているのか何も返事をしなかった。どんな表情をしているのかは見えない。ただ、子供らしい暖かい身体の温もりがぴったりと背中に寄り添うのを感じ、何だかこの世界には俺たちだけしかいないような、二人だけが隔絶された世界にいるような錯覚すら感じた。稀咲は無防備に瞼を閉じ、俺にしか聞こえないくらい幽かな声で、「別にいい」それだけ素っ気なく言った。
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    おはつ箱

    DONE土佐組現パロ。
    年齢操作。名前や呼び方余り変えてないです。距離感バグってる土佐組ですが、腐向けではないです。土佐弁はニュアンスで。
    自身が働いていたガソリンスタンドでの記憶を使っている為情報が古いですが、寛大な心でお読み下さいませ…。
    (作中に出てくる恒例行事は実際に行っていた楽しい思い出だったので、3人に体験してもらいました!)(本当に豚汁の屋台があったんですよ!)
    変わらない日々を12月31日
    今年最後の営業日、店は混雑していた。
    毎度の事ながら、どうして皆ギリギリになってまで車を洗うのか?と、肥前は朝からひっきりなしの洗車依頼にウンザリしていた。
    手洗い洗車の他に機械で洗うドライブスルー洗車もあるが、そちらも大行列だ。
    冬休みと言う事もあり、社員・バイトもほぼ総動員で給油、洗車、整備等を捌いている状況だし、陸奥守は朝からピットに入りっぱなしで殆ど顔を見ていない気がする。店長の南海はレジに入ったり備品や洗車機械の洗剤補充、地下タンクの残量を気にしたりと色々な雑務を抱えて忙しそうだった。
    (あ〜…腹減った…寒いし手は荒れるし…
    早く帰りてぇ…)
    ハッキリ言って肥前は疲れていた。いや、肥前だけではない、何故だかガソリンスタンドは12月が忙しく、25日を過ぎると更に忙しい為皆疲れ切っていた。
    7200

    bell39399

    DOODLEそういえばまだ温泉銭湯ネタやってなかったなーっていうらくがき。お風呂入ってないけどw
    謎現パロで銭湯常連のバンとキング。
    ガソリンスタンドでバイトしてるかもしれない二人(笑)
     オイラはバンが許せない。
     石鹸で全身洗うからだ。全身というのは文字通り、髪の毛からつま先まで、という意味だ。
     別に石鹸にこだわりがある訳でも、こだわりの石鹸を使う訳でもない。とにかくその場で見つけた安いやつを使う。そう、強いて言えば安さがバンのこだわりだ。ドン・キホーテとかで売っている「え、何このメーカー見た事ないけど大丈夫?」みたいなやつのお得用だ。そんなもんだから髪がキシキシになる。でもコイツは気にしない。以前、だから年中ツンツンなんだよ! と言ってやると、そういえばエレインに髪が硬いと言われたとかなんとかで、オイラのシャンプーを勝手に使った。でもコンディショナーは使わなかった。使えよ!
     顔がちょっと良いくらいしか取り柄がないんだから身だしなみにもっと気を配るべきなのに、それをしない。今だってこれから銭湯へ行くというのに彼の荷物は首に引っ掛けたタオルと、スパバッグ代わりの、何度も使ってしおしおになったスーパーのビニール袋(このセンスも許せない。バッグ買えよ!)に入れた石鹸一個だけ。
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