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    シリア

    Rahen_0323

    MAIKINGカキツバタが居なくなる話六話目です。完全シリアス。捏造過多でなんでも許せる方向け。
    シリーズなので「アレは死んだ(一話)」「SOS?(二話)」「堪えた悲鳴(三話)」「円盤(四話)」「王者(五話)」から読むことをオススメします。
    気付いたらこのシリーズ一ヶ月止まってたらしいです。申し訳ねえ。色々間違ってないか不安になりながら投稿してるので後から修正入る可能性があります。
    愛と後悔「先ず、一番重要な点から伺います。……カキツバタくんは、死んだんですか?」
    僕が念の為覚悟を胸に静かに問うと、スグリが怖い顔になり、アカマツくんがギュッとフライパンを握り締めた。
    アイリスさんはそんな僕達を順に見て、言葉を選ぶように暫し沈黙して考え込む。
    数分にも数時間にも感じた静寂が過ぎ去った後、飛んだ答えはこれまた不可解だった。

    「私も、死んだのだと聞かされました。でも生きてると思う」

    僕達三人は視線を交わらせる。
    そんなアイコンタクトには気付いているのだろう。イッシュの女王は大きく息を吐き出して続けた。
    「ご存知か分からないけど、私はソウリュウシティの出身でもドラゴン使いの一族の生まれでもないの。竜の里という場所から来た、所謂"余所者"。お祖父ちゃんの後継者だからって、そこは変わらない。だから……一族の仕来りにはまだあまり詳しくなくて。関わることが無かったわけじゃないけど、仲間外れにされることも多いの。あくまで"後継者"で本当に当主になる日も決まってないから、尚更」
    3010

    藍 ran

    DONE【シクトリ9 Web展示作品①】
    狐の降y×人間の赤i/小説/全年齢/ややシリアス
    そしかい後。原作ベースの捏造設定です。細かいことは気にせず読む話。
    ハピエン厨が書いていますが、何でも許せる方向けです。

    ***
    シクトリ9ありがとうございました!
    5月いっぱいまで公開しておきます!
    それは、お狐さまの運命だった。          1

     さすがに今回ばかりは万事休すだ、と赤井秀一は思った。
     これまで様々な事件やピンチに遭遇しながらも、持ち前の頭脳と身体能力で切り抜けてきた赤井ではあったが、今まさに目の前にいるのは得体の知れない『黒いモノ』。
     この世のものとは思えない『それ』は実体を持たず空中に漂う闇のようで、弾丸を撃ち込んでも怯む様子もなければ効いている気配もない。かと言って肉弾戦を挑むなどは以ての外だと脳が警報を鳴らしている。正しく万事休すだ。

     事の始まりは、日本に…それも米花町に来てからだった。外を歩いていると、ふとした瞬間に『迷い込む』ことが増えたのだ。
     赤井はイギリスで生まれ育ったせいか、子どもの頃は妖精と呼ばれるモノたちが見える時がまれにあった。大きくなるにつれてそれもなくなってしまったが、しかし単に見えないというだけで、この世に人間以外の存在がいることについての理解はあった。
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