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    シルヴィ

    chinohen

    DOODLES2の5話でロキの本心をシルヴィが引き出した、あのシーンがもし続いていたらな捏造。ロキメビのつもりです。メビウスを愛おしいと思うロキと、話を聞くシルヴィ。短いのとちゃんと読み返してないのですみません。
    ロキ→メビウス流れてくる昔のロックミュージック、ビリヤードの球が弾ける音、昔のゲーム機から恐ろしそうな声が聞こえてくる。アンティークと呼ぶにはまだ若い、一昔前のものに囲まれているバーの中で、シルヴィはバーボンをワンショット一気に飲み干してからバーテンダーに「もう一杯もらえる?」と言った。
    「それで、詳しく聞かせてよ」
    隣のスツールに腰掛けて項垂れているロキに好奇心一杯に目を輝かせながらシルヴィは言った。TVAを救わねば、とシルヴィの前に現れたロキに何度もやり直しをさせて何度目かにようやく「友達を取り戻したい。独りは嫌だ」と本心を引き出したシルヴィは、さらに深い本心を聞き出したくてうずうずしていた。シルヴィにとってはロキの言う崩壊しかけているTVAの行く末などどうでも良く、ただ別な世界の自分がここまで言い切った相手について知りたくて仕方がなかった。チラリとロキはシルヴィへ視線を向けたが「今はそれどころじゃない」と言って突っぱね、立ちあがろうとした。だがシルヴィはそれを許さずにロキの腕を掴んで「今だから、だって」と、そのままスツールに引きとどめる。
    2023