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    ティータ

    銀鳩堂

    PROGRESSヤンクロ第2部第4話
    後のクロウリー学園長=カラスのディアヴァルの物語、美しき女王編の第4話です。
    今回は王妃グリムヒルデと白雪姫の仲睦まじいティータイムにディアヴァルがお邪魔します。こんなにも仲睦まじい二人がなぜあんなことになってしまうのか、それは今後のお楽しみ…。(本文1940文字)

    ※今回の豆知識はWIRED誌から、鳥の「名付け」について。そう、鳥たちも「名前」を持っているのです……!
    ヤング・クロウリー ~始まりの物語~ 第二部四話「小さなお茶会」 華やかな結婚式から数日後。王城の庭園で虫を漁っていたディアヴァルは、新王妃グリムヒルデと小さな女の子がやってくるのに気がついた。女の子は、結婚式でドレスの裳裾もすそを持っていたあの子だ。参列者からは姫と言われていた。年の頃は6歳かそこらだろうか。どうも人間の子どもの年齢はわかりにくい。
     グリムヒルデは、幼い姫の手を引いて庭園の東屋あずまやをめざしているようだ。片手にはバスケットを下げている。
    「東屋についたらおやつを頂きましょうね」と、グリムヒルデは小さな姫に声をかけた。
    「はい、おかあしゃま!」と元気よく姫が答える。
     ディアヴァルには、その声や口調は、見た感じの年齢より少しばかり幼く感じられた。だがその幼さは姫をより愛らしく見せているとも思った。
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    なつのおれんじ

    DONEそねさに
    2020-05-17

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    16.約束のティータイム 
    そよ風 / 安らかな寝顔 / 甘い
    穏やかな午後の昼下がり──食堂の隣にある談話室からは、焼きたてのパウンドケーキの甘い香りが漂っている。
    「主、遅いね。何かあったのかな?」
     割烹着姿の燭台切光忠がドアを開けて、心配そうに廊下を見渡した。
    「普段ならいの一番にやって来るはずなんだがなぁ」
    「お菓子好きなあの子が遅刻なんて珍しいね。いつも楽しみにしているのに」
     三日月宗近と歌仙兼定が目を合わせて、不思議そうな表情を浮かべている。
    「仕事に集中でもしてんじゃねーの?」
    「ご主人様に限ってそれはないと思うよ、豊前くん」
     亀甲貞宗の言葉に、一期一振が小さく笑い声を上げた。
    「主殿は休むときにはとことん休みますからな。一体何をしておられるのやら……今日は"刀派長の会"、山鳥毛殿初参加の日だと言うのに」

     今日は月に一度の本丸全体の休日である。馬当番と畑当番の刀剣男士を除いたほぼ全員が非番になるため、暇を持て余した刀派の長たちがこうして談話室を訪れるようになったのが、"刀派長の会"の始まりだ。いつ頃からか審神者も参加し、仰々しい名前で呼ばれ始めたお茶会は、今ではこの本丸の恒例行事となっている。
     そんな名だたる名刀の長が集ま 3346