トリビュート
ytd524
DONE※ほんのり未来軸※起伏のないほのぼのストーリー
伏から別れ切り出されて一度別れた五伏が一年後に再結成しかけてるお話。
akiyuki様が描かれた漫画の世界線をイメージしたトリビュート的な作品です。
(https://twitter.com/ak1yuk1/status/1411631616271650817)
改めまして、akiyukiさん、お誕生日おめでとうございます!
飛ばない風船 僕にとって恵は風船みたいな存在だった。
僕が空気を吹き込んで、ふわふわと浮き始めたそれの紐を指先に、手首にと巻きつける。
そうして空に飛んでいこうとするそれを地上へと繋ぎ止めながら、僕は悠々自適にこの世界を歩き回るのだ。
その紐がどれだけ長くなろうとも、木に引っ掛かろうとも構わない。
ただ、僕がこの紐の先を手放しさえしなければいいのだと。
そんなことを考えながら、僕はこうしてずっと、空の青に映える緑色を真っ直ぐ見上げ続けていたのだった。
「あっ」
少女の声が耳に届くと同時に、彼の体はぴょん、と地面から浮かび上がっていた。小さな手を離れ飛んでいってしまいそうなそれから伸びる紐を難なく掴むと、そのまま少女の元へと歩み寄っていく。そうして目の前にしゃがみ込み、紐の先を少女の手首へとちょうちょ結びにした。
3152僕が空気を吹き込んで、ふわふわと浮き始めたそれの紐を指先に、手首にと巻きつける。
そうして空に飛んでいこうとするそれを地上へと繋ぎ止めながら、僕は悠々自適にこの世界を歩き回るのだ。
その紐がどれだけ長くなろうとも、木に引っ掛かろうとも構わない。
ただ、僕がこの紐の先を手放しさえしなければいいのだと。
そんなことを考えながら、僕はこうしてずっと、空の青に映える緑色を真っ直ぐ見上げ続けていたのだった。
「あっ」
少女の声が耳に届くと同時に、彼の体はぴょん、と地面から浮かび上がっていた。小さな手を離れ飛んでいってしまいそうなそれから伸びる紐を難なく掴むと、そのまま少女の元へと歩み寄っていく。そうして目の前にしゃがみ込み、紐の先を少女の手首へとちょうちょ結びにした。