ヌメロン
フォドン
DONEヌメロンコード後、図書館で出会うハルトとミザエルのお話です。CPや注意書きのないお話を目指しました。
それでも幻覚なのでいろいろご了承ください。
レミニセンス ハートランド市立図書館――
それは世界各地から本を収集し、保管するための施設である。遊園地のように賑わっているわけではないものの、遠方からこの図書館を目当てにハートランドを訪ねてくる者も多い。
その施設の入り口の前で、天城ハルトは思わず足を止めた。
ハルトの視界に入ったのは、風に揺れ、キラキラと輝く金色の長髪。彼の兄である天城カイトのかつての宿敵、ミザエルだった。
だがハルトが立ち止まってしまったのも、通りすがりの通行人たちがチラチラと彼に目をやるのも、その美しい髪のせいではない。彼の周囲の空気が、異様に澱んでいたためだった。
ミザエルは入館手続きをしようと、ロボット端末を操作しているところである。慣れない手つきでタッチパネルを押していくミザエルだったが、手続きは一向に完了する気配がない。そして数分間の格闘の果てに、無情なアナウンスが端末から流れる。
7301それは世界各地から本を収集し、保管するための施設である。遊園地のように賑わっているわけではないものの、遠方からこの図書館を目当てにハートランドを訪ねてくる者も多い。
その施設の入り口の前で、天城ハルトは思わず足を止めた。
ハルトの視界に入ったのは、風に揺れ、キラキラと輝く金色の長髪。彼の兄である天城カイトのかつての宿敵、ミザエルだった。
だがハルトが立ち止まってしまったのも、通りすがりの通行人たちがチラチラと彼に目をやるのも、その美しい髪のせいではない。彼の周囲の空気が、異様に澱んでいたためだった。
ミザエルは入館手続きをしようと、ロボット端末を操作しているところである。慣れない手つきでタッチパネルを押していくミザエルだったが、手続きは一向に完了する気配がない。そして数分間の格闘の果てに、無情なアナウンスが端末から流れる。