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    バカップル

    せしる

    MOURNINGなんか勢いだけで書き始めたにょた新ちゃん冒頭部分。
    ウチのにょた新ちゃんは新と書いて『さら』ちゃんと読ませようかな?とかどうでもいい設定だけは考えたりしたのです。
    しかも何だかシリアスちっくに始まりましたけれど……望んでいるのはバカップル!なわけでおかしいなぁ?
    てか、もしかしてにょた新ちゃんである理由がない?
    とあるビルの屋上。綺麗な月が夜空に浮かぶ景色がとても美しい。
    そこにたたずむ一つの影。その影は月に手を翳し
    「また、ハズレ……か」
    そうつぶやき腕を下げて肩を落とすとふーっと大きくため息を落としぼんやりと眼下に広がる街の灯りを眺めた。
    もうこの場所には用はない。だからすぐにこの場を離れればいいのにまるでそこに縫い止められたかのように動かなくなった足。
    少しだけ困ったような表情を浮かべながら別に急ぐ必要はないともう少しその場にとどまることにしたのは探偵である工藤新その人だった。

    少し前まで『キッドキラー』と呼ばれキッドの現場によく呼び出されていた。
    キッドの考えることの先を読むことが楽しくて暗号も時間を忘れさせてくれるほどワクワクするものばかりで声がかかれば現場の捜査にも顔を出している。
    何度もギリギリまでキッドを追いつめたしキッドの犯行後はこうして対峙していたというのに最近では新の読みをあざ笑うかのように屋上での対峙の時は訪れない。
    けれど新は自分の読みは間違っていないと姿を現さなくなった今でも信じ続けている。きっとキッドがさらにその先を読んで自分との対峙を避けているのだろうと。
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    こもやま

    TRAININGあまのじゃく ばかっぷるべそと可愛そうなメフィ添えトン、トントン。

    指先でテーブルを突っつくベリトは不機嫌だった。メフィストがうまい酒があると言うので、連れ立ってはるばる辺境に来て5日。資金には事欠かないので、毎日酒を飲んでダラダラと過ごしていたが、とうとう苛つきが頂点に来たようだ。

    「いいじゃねえか、なんの呼び出しもないってことは。平和なんだよ」
    「なんの話だ」
    「ソロモンがちっとも頼ってこないからヘソ曲げてんだろ」
    「曲げてねえ」

    声を荒げるベリトをよそに、酒瓶をあおりながらメフィストは笑っている。

    「俺は好きだけどなーこの生活。人の金で酒飲んで遊べて、最高」
    「そろそろテメェの赤い顔も見飽きてきたんだよ」
    「ひどくねえか?んじゃあもう先帰っちまえば」

    メフィストの目利き通り、ベリトも好むような良い酒を大量に買い付けることができたのは事実だった。なので、これ以上ここに留まる理由は特にない。

    「俺はもうちょっと遊んでから帰るわ」
    「荷物の手配ちゃんとできてんだろうな」
    「バッチリよ、まかせとけって」

    突っ伏してへろへろと手だけ振っている。大丈夫かこいつ。呆れたため息をついてベリトは酒場を出た。ポータルまで歩けば半日とい 2835