ポップン
春夏秋冬 美雷
MOURNINGnano時代に書いたポップンミュージックのオオカミ少年/ストレイ・マーチモチーフ文の転載鏡の向こうに帰ろう。
そう言って鏡を割って、2枚の破片にキミとボクを映し出した。
夢から覚める時を、キミは告げてくれるのだろう?
夢と現の間で、彷徨い、振り返ることなく、旅立つ。
木漏れ日を拾った。
金木犀の香りは遥か遠く、陽だまりの中に落ちるアネモネは期待と、希望と、夢と。
「あたたかい」
こどものままでいると指切りした忘れ物はぬくもりに消えて。
心に生い茂る小さな森は迷路のよう。
「あたたかい…こわい…こわい…」
ぬくもりはこわい。つめたいのは落ち着く。
離れていくあたたかさは、恐怖。
「春はおそろしいね」
思った。
どうやらお日様はボクが歩む度に近づいてくるらしい。
侵食していく。
じんわり、じわじわ。
歩む印の意味は見いだせないけれど、それでも何かを残してみたいから。
「鏡の向こうに帰ろう」
オオカミ少年はオオカミ少年らしく、自分すらも騙してみせた。
幸福の積もった絨毯を踏みしめて。
こぼれ落ちていく光を全身で吸って、吐き出さないように。
424金木犀の香りは遥か遠く、陽だまりの中に落ちるアネモネは期待と、希望と、夢と。
「あたたかい」
こどものままでいると指切りした忘れ物はぬくもりに消えて。
心に生い茂る小さな森は迷路のよう。
「あたたかい…こわい…こわい…」
ぬくもりはこわい。つめたいのは落ち着く。
離れていくあたたかさは、恐怖。
「春はおそろしいね」
思った。
どうやらお日様はボクが歩む度に近づいてくるらしい。
侵食していく。
じんわり、じわじわ。
歩む印の意味は見いだせないけれど、それでも何かを残してみたいから。
「鏡の向こうに帰ろう」
オオカミ少年はオオカミ少年らしく、自分すらも騙してみせた。
幸福の積もった絨毯を踏みしめて。
こぼれ落ちていく光を全身で吸って、吐き出さないように。
春夏秋冬 美雷
MOURNINGnano時代に書いたポップンミュージックの擬人化ししゃも×サトウさんの山なし落ちなし意味なし文もう7月だというのに梅雨は明けない。
世間ではもうアスファルトが炎天下に晒され熱を持ち始める時期だというのに、空から落ちるのは暑さではなく冷たい雫だけ。
本日も曇天。それも週末である。
「はあ…何で毎日こうやって憂鬱にならないといけないんだろう…」
青い安物の傘を片手に溜め息をつく。
鞄が塗れないように空いている方の脇に挟め傘を開いた。
パンッと心地よい音と共に歩き出した瞬間に、雨が一定のリズムでメロディを奏で出す。
道行く人と同じメロディ。大小様々な音。
耳を傾けているだけでもまた溜め息が出そうだ。
僕は週末の雨が嫌いだ。
理由は分からないけれど、多分次の日が休みで出かけるにしても道が湿っていて気分が良くないだからだと思う。
1797世間ではもうアスファルトが炎天下に晒され熱を持ち始める時期だというのに、空から落ちるのは暑さではなく冷たい雫だけ。
本日も曇天。それも週末である。
「はあ…何で毎日こうやって憂鬱にならないといけないんだろう…」
青い安物の傘を片手に溜め息をつく。
鞄が塗れないように空いている方の脇に挟め傘を開いた。
パンッと心地よい音と共に歩き出した瞬間に、雨が一定のリズムでメロディを奏で出す。
道行く人と同じメロディ。大小様々な音。
耳を傾けているだけでもまた溜め息が出そうだ。
僕は週末の雨が嫌いだ。
理由は分からないけれど、多分次の日が休みで出かけるにしても道が湿っていて気分が良くないだからだと思う。