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    モア

    sobateisyoku

    DOODLEゼタセンの初対面パターンはなんぼあっても良いのでね、なんぼでもあれ。ちょっと猟奇的かも。ゼタ様を愛してるかたは見ないほうが良いです。
     最悪だ。
     プライムたちとクインテッサどもの交戦が終わり、私は地上に残された夥しい数の屍を漁っていた。クインテッサ側の指揮官の死体が判別できないのだ。
     争いの勝敗を左右するのは腕力や火力だけではない。それを覆すほどの力を「情報」は秘めている。宝と呼べるほど価値のあるものだと、誰もが知っているはずなのに私が欲しい情報は鉄片、肉片となってこの地獄に紛れてしまった。
     対象が死んだのか、逃げたのかがはっきりしない。指揮官レベルの武装はどんな技術が施されていて、知性はどれほどで、どこの部隊の所属で、どういう権限があって、こちらをどれほど把握していて……そもそもこの生命体はどのように成り立っているのか、雑魚との違いはあるのか。少しでも戦況を有利に動かすための材料が欲しかった。戦争といってもサイバトロン側にとっては防衛戦なのだ。その相手が話の通じない蛮族であるならばこちらの得など無に等しい。どんな方法でもいいから早く終わらせろと思ってどれほどの時が過ぎただろう。
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    oki_tennpa

    CAN’T MAKE最後の事件編でウィルが煙草吸ってるのは一種の自傷行為だと思うんですが、心が日々すり減っていくなかで、モランとシャーロックへの憧れというか無意識的に彼らを真似る事で自分を鼓舞していた部分もあると思うんですよ。匂いは強く記憶に残ると言いますし、ウィルにとって常に煙草の香りをさせてる人といえばモラン(とパタニキ)じゃないですかぁ〜。リアムといる時のシャロはそんなに煙草吸ってなかった気もするが服に匂いが残
    ウィリアムと煙草とモラン「どちらになさいますか、旦那様」

    旦那様、と呼ばれたその青年の瞳が微かに揺れる。
    彼はゆっくりと瞳を閉じ、そして微笑を浮かべた。
    そしてショー・ウィンドウに並ぶひとつを指す。

    「こちらの、黒い箱のものを」

    店主は品物を渡すと不思議そうに青年を見つめた。
    今しがた購った重く、ともすれば粗悪とも言える煙草をこの美しい青年が喫む様をどうしても想像できなかったからだ。

    「代金は、ここに」

    グローブに包まれた指がいくつかのコインを置く。
    彼はそれだけ言うと片手にステッキを持ち店先から立ち去った。
    ビルディングの合間から青空が覗く、昼下がりのことであった。



    胸に抱えた黒い箱に願いを込めて。
    肺が汚れると知っていて、それでも今、どうしても止めることはできなかった。
    2024