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    リセット

    Szme_me

    MOURNINGクリスマスもお正月も欲張りセットした結果、遠い日に過ぎ去った現パロいそえみ明けましておめでとうないそえみ
    それぞれ飲み会。終電逃したいそが電話しながら先生の家へ。
    先生も迎えに駅へ。
    二人が途中で出会うとか、かわいい。



    がやがやと、やけに騒がしい。
    電車を迎えるという大事な仕事。それを今年は全て果たした駅の横を早足で通りすぎながら、イソップ・カールはマフラーを口元に引き上げた。
    普段なら閑散としているこの時間。それなのに今日はまだたくさんの人でごった返している。終電を降りたばかりの若い女性は家族の迎えに手を振り、年の瀬まで働いていたらしいサラリーマンは安心したのかほっとため息をついていた。職場で年を越さずに済んで良かった、というところだろうか。
    そんな彼らから少し視線をずらせば、駅前のコンビニで赤ら顔の集団がハッピーニューイヤーと叫んでいた。肩を組んで道幅を広く陣取り、通行人の迷惑と引き換えに実に楽しそうだ。
    (まったく、ハッピーニューイヤーなんて…)
    除夜の鐘が響くまでまだ二時間も残しているというのに随分と気が早い。
    左手首を見れば、真新しい時計が正確に時を刻んでいる。黒い文字盤のそれは、贈られていくらか日も過ぎたが未だ見慣れず、くすぐったい。そして 2683