Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    一文字

    kisasu2612

    DONEキスの日ー!
    って書いたはずなのに甘くならない、媚薬ネタの二人。
    政府所属一文字則宗×訳あり女審神者
    両片想い…。

    この2人まあ色々とちょいちょいキスする仲なんですけど、どういうわけでしてんのか互いに告げてなくてすれ違ってます。
    なので互いの思いが爆発しそうな時程しないので、媚薬ネタの時はしてない。
    唇をくっつけあって、自分とは違うやわらかさを感じて、一番すぐに触れられる相手の粘膜に触れる。
    その行為に意味をつけたのは一体誰なのだろう。

    そんな事をぼんやりと考えてしまっていたのが悪かった。

    「なんだ?お前さん。物欲しげだな。」

    先日監査に入った本丸の報告書を手渡して確認してもらっていた。ただそれだけのはずなのに、伏せられた薄青の瞳とその顔にかかる金糸から目が離せなくなっていた。
    見つめていた事に気付かれてしまい、慌てて目を伏せる。
    あぁ、これも今朝エレベーターで聞いた話のせいだ。
    私たちの間に交わされるものには何の意味もない。
    ただの霊力の受け渡し。
    それかただの揶揄い。
    隣に座る一文字則宗と共に仕事をするようになってから、何度となく交わした行為に意味などない。なのに世間はそれに意味をつけたがる。

    「いえ…そんな事はないです。」
    「そうか?」

    そのまま終えた会話の後も感じる視線に、心臓がドクドクと音をたてた。
    考えている事を見透かされている気がして握りしめたペン先が震える。なんとか抑えようとしても無理で、諦めてペンを置くと、その手にするりと重なった一回り大きな手。
    驚いて 1095