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    ナンデ

    DOODLEルノとアマ

    ・プレイ中の人間が書いてます。設定や関係性の齟齬が出ている可能性があります。
    たくさんお食べ、おおきな良い子ルノ+アマ


     闘技場での激戦を越え、三日。アーマリアは自身が言う通りよく食べた。大鍋いっぱいに作ったスープを吸い込むように食べ、焼いたパンは端から消えていく……解放軍が備蓄していた食料は矢の如き速さでどんどん彼女の腹に収まっていった。だからクロエが「買い出しに行きましょう」と言い出した時、みんなは安堵した。解放軍の料理番と自称する彼女の手には、アーマリアの食べる量を計算にくわえた計画表があったからだ。
     ところ変わって、バールバチモ。ルノーは街の真ん中で、さてどうしたものかと立ち尽くしていた。
     クロエに連れていかれた荷物持ちのレックスやホドリック、クライブやアデルの他は皆好きなように街に消えていった。ギャメルとマンドランはセレストに髪飾りを買いに。リディエルはアレインとトラヴィスを引きずってクロエへのプレゼントを買うのだと息巻いていた。オーシュはセルヴィやヤーナに連れられて古書店の方へ、ロルフとリーザは魔術トリオの護衛だと後ろをついて行った。魔術を使うあの三人と、弓を使うロルフやリーザは日々の戦闘でもアシストに回ることが多いからか、近頃は仲が良い。先日はオーシュが鍋いっぱいに作った料理を全員で車座になり粛々と食べていた。セルヴィが言うには「一言では言い表せない味がする」らしい。美味いのか不味いのかすら、誰も口にしなかった。
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    kesyo_tukiyama

    DOODLEアニバ有灯 同じ部屋でおやすみする話。途中。

    一緒のベッドで寝たいとお願いしてくる灯世くんの話。明日も晴れると良いなと柔らかい祈りを口にする彼に、死んでもあなたを守りたいと誓う有くんの話。
     カーテンの隙間から月明かりが静かに差し込んでいる。新名はベッドに寝転がり、窓に目を向けた。見える夜空には大きな満月と無数の星が瞬いている。池袋のマンションから見える空よりもはっきり見える気がするのは、海上だからだろう。客室の明かりは落とされているか、カーテンを閉め切って漏れないようにしているため、あたりはどこも暗い。夜中でも街灯や店の明かりで照らされている東京とは全く違っていた。
    「有」
     名前を呼ばれ、振り返る。暗闇に慣れた目が、隣のベッドで動く影を捉える。恩田がベッドに座っていた。
    「どうした、眠れないか」
     枕が変わると眠れない人間がいるという話はよく耳にする。今回の代行が決まった際にも誰かから雑談混じりに投げかけられたその話が頭の片隅に過ぎった。しかし、新名は小さく頭を振った。恩田は新名がいないところでは寝ないが、裏返すと新名がいさえすればどこでも寝られる。車の中でも、カフェの店内でも。だから枕が変わったとて、新名と同部屋なら構わないはずだ。
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