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    人間

    GegyoGWT

    MOURNINGぼんやりと思い浮かんだネタです。マレビトのコンセプトとデザインが好きで、ミニミニのマレビトを育成できたらなと思った話です。
    黒土女のデザインが一番好きなので黒土女が真っ先に浮かびましたが、人によって育つマレビトが違うやつです。
    ※全員生存if時空で、暁人くんとKKがバディをしている設定です。
    ※このお話にカプ要素はありませんがK暁を生み出す人間が書いております。
    マレビト育成キット 女の喘鳴が聞こえる。
     肺に水が溜まっているような、酷い音だ。
     がらんとしたワンルームは明るかった。住む人間のいない部屋は、何も無い展示ケースのように淡々として静謐だ。だがそこに、濡れそぼった女の放つ濁った喘ぎ声だけが繰り返されている。
     暁人はためらいつつ、リビングに足を踏み入れた。すぐ後ろでKKも息を潜めている。
     カーテンの無い掃き出し窓から、昼下がりの柔らかい光が部屋を照らしている。
     女は壁の隅にいた。住人が残した忘れ物のように、脈絡もなく倒れ伏していた。
     暁人が近づくと、女はゆっくりと顔を上げた。
     ごぼごぼと篭ったような水音がする。こんなにも明るい部屋にいながら、濁った深い水底を思わせる。重く、暗く、茫洋とした水。それはこの女の、胸腔にあたる所から聞こえる音だ。
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    いっさ

    DONE出会って少したったネモとミツクリの話。
    初期ネモの「そういう人なんだ〜」を一生擦ってるギンミツの人間が書いたものなので注意。
    ネモが同性愛についてふわっとした解釈をしています。
    青い夜「フフッ」
     ミツクリの漏らした小さな笑い声が、真夜中の沈黙を柔らかくやぶった。編集画面とにらめっこしていたネモは思わず顔を上げてそちらをみやる。先ほどまで大学の課題をやっていた筈だが、今は熱心にスマホの画面に見入っていた。いつの間にか有線のイヤホンまでしている。時刻は午前2時半。照明を落とし、光源をPCとスマホの画面だけにしたこの部屋は真っ暗で、向かい合わせに座っているミツクリの顔だけがぼんやりと白く浮かんでいる。指先で綻んだ口もとを隠すようにしているがその表情はすっかり緩みっぱなしだ。
    (わかりやす!)
     3ヶ月程前に拾ったエリート風のこの男について、ネモはいくらか理解し始めていた。今ミツクリが熱視線を注いでいるものが何かの検討もつく。その答え合わせがてら休憩しようとネモは腰をあげ、ミツクリの隣に移動した。手元を覗き込む為に肩へ顎を乗せると、あからさまに嫌な顔をされる。それを無視してイヤホンを片耳分奪う。
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