原田
越後(echigo)
DOODLE或監察シリーズ捏造はいってる篠原、原田の出番多め。
主要キャラ以外の死亡ネタあり。
或夢見鳥の安寧 真選組屯所の一角にて、ある日のことであった。
差し向かいで、山崎と篠原は話していた。彼らの会話内容は外には漏れ聞こえぬよう、綿密な注意を持って行われる。これは、隊士にも機密の多い監察という部署の習いだ。
「山崎さん、あの件について……」
ここっ。
「うん、篠原は……」
くっ、こここっ。
「では、ここで控えを……」
こけっ。
「そうだなあ。十番隊の先見が……」
こここここ……。
「山崎さん」
こけっこここ、くっくっこっこっこっ……。
「それ、どうにかなりませんか」
「無理」
こめかみを震わせる篠原に、げっそりした顔で山崎は答えた。
その頭には、立派な雄鶏が座っている。赤く立派な冠、大きく白い羽根と、つややかなクチバシ、鋭い目。品評会にでも出したらいい線行くのではないだろうか。いや、鶏の品評会のことなんて分からないけど。山崎は苛立ちを隠せない篠原の前で、現実逃避をしながらため息を付いた。
5246差し向かいで、山崎と篠原は話していた。彼らの会話内容は外には漏れ聞こえぬよう、綿密な注意を持って行われる。これは、隊士にも機密の多い監察という部署の習いだ。
「山崎さん、あの件について……」
ここっ。
「うん、篠原は……」
くっ、こここっ。
「では、ここで控えを……」
こけっ。
「そうだなあ。十番隊の先見が……」
こここここ……。
「山崎さん」
こけっこここ、くっくっこっこっこっ……。
「それ、どうにかなりませんか」
「無理」
こめかみを震わせる篠原に、げっそりした顔で山崎は答えた。
その頭には、立派な雄鶏が座っている。赤く立派な冠、大きく白い羽根と、つややかなクチバシ、鋭い目。品評会にでも出したらいい線行くのではないだろうか。いや、鶏の品評会のことなんて分からないけど。山崎は苛立ちを隠せない篠原の前で、現実逃避をしながらため息を付いた。