Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    心音

    rupam17wt

    MOURNINGひいあいワンライ お題 『旅行』『心音』
    当時読んでくださった方、ありがとうございました。
    急な仕事だけど……と『ALKALOID』にプロデューサーが持ってきたのは、沖縄での撮影の仕事だった。旅行関連の雑誌の仕事らしく、プロデューサーも半ば押し付けられた仕事で任せられる人がいなくて困っていたらしい。
    おれたちはたまたまスケジュールを合わせられそうだからと、プロデューサーは申し訳なさそうに言っていたけれど、しかし断られるとは思っていなさそうな顔だった。今はいろんな仕事を受けたいというのが『ALKALOID』の総意だったから、もちろんおれたちはその仕事を引き受けることにした。しかし、やっぱり無茶なスケジュールだっただけに、仕事や学校の都合で、おれとヒロくんは、タッツン先輩とマヨさんより一日早く現場入りすることになった。

    ヒロくんと一緒に旅の準備をしながら、プロデューサーに渡された沖縄の資料の中にあったエメラルドグリーンの海や、鮮やかな自然や、観光名所の写真に、期待で胸を膨らませていたのが、昨日の夜九時。寮を出て車に乗ったのが、早朝五時半くらい。羽田空港国内線に着いたのが、今日の朝七時過ぎ。おれたちの乗る予定の飛行機が旅立つのが、午前九時ちょうど。今は搭乗二十分前の八時四十分少し 1924