はよくっついたれや夏休み中のサッカー部・休憩中



山本：なあ、帯刀って生徒会長の繋さんと付き合ってるってまじ？
小野：いやまだ付き合ってねえが？？？
山本：え？？？
中村：どちらかというと、繋さんが鈍感って感じだな。クラスでの様子を見てもわかる。
山本：マジかよ……帯刀わかりやすくアタックしてるのに。
中村：あいつ割とうぶだからな。あと、実は肝心の一歩を踏み出す勇気がない。
山本：えぇ……？？？



小野：山本が困惑する理由はわかる。会長があまりにも難攻不落すぎるんだ。
中村：難攻不落というか、超絶能天気というか、周りからの好意に疎すぎるんだよなあ彼女。
山本：まああの頼られっぷりだから、ガチの好意と気づけないのかな
中村：むしろ彼女、嫉妬すらにも気づけてねえ説あるぞ

好き嫌い好き好き　大きなため息が聞こえてキギロは足を止めた。地底魔城の奥深く、そこはガンガディアの部屋の前だった。見れば扉は少し開いている。その隙間から見ると、ガンガディアが難しい顔をしていた。
　ガンガディアはハドラーからの信頼も厚く、任される仕事も多いのだろう。真面目な性格から、ストレスでも溜め込んでいるのかもしれない。
　キギロは扉をノックしてから部屋へと入った。
「どうしたのさ、大きなため息なんてついて」
「キギロか。少し考え事をしていたんだ」
「またハドラー様に無理難題を押し付けられた？」
「いや、ごく個人的な悩み事だ」
　そこでキギロはピンときた。ガンガディアの表情が、あまりにもわかりやすかったからだ。
「……もしかして、恋煩いだったりして？」