文吾
北極星のなりそこない
DOODLE小文吾の恋愛関係が気になった毛野さんの話。げんけの(さみくもの姿)で、小文吾と現八がもしかしたらそういう関係になってたかもねーみたいなもしもの話をしてます。
小文吾にとって現八と毛野さんって同カテゴリの存在なんだと思うんですよね。 2611
北極星のなりそこない
DOODLEある日現八と毛野の様子がおかしい事に気付いた小文吾。何があったのかと現八に聞くと「毛野に迫られて抱いた」と答える。恋仲でもないのに現八が抱くなど何があったのだろうか。江ミュ二部劇中劇のその後のお話みたいな。げんけの? はちけの? カプ略称何になるんですかね。
性描写はありませんが露骨にセックスした云々の話してます。 7538
hanecco3
MOURNINGたぶん20年近く前に書いた八犬伝の小文吾毛野前提の毛野と現八です。夜のこと 月光は皓々と、夜の原を照り冴える。
風に凪がれる葉の裏が、一斗どよめくその様は波に似た。銀の砂を撒き散らかし、あたりはただ閑としておびただしい。
野辺を吹き渡る、風が笛の音に近しくうそさむい。
足裏を草の刃が刺す。それにすこし気を払いつつ、その場に佇った。
宴は遠く、その喧噪はここまで届かない。それを弁えたうえで、彼はいまこの原にいる。
散らかす光にそぐわぬように、見あげた空の月は細い。どっぷりと染む濃藍のなか、まるでそれはひと筋ひらいた傷のようだった。刀でえぐられ、血を流さぬままただしらじらとして痕を残す。戦場で、またいつかの夢のうちで、幾度となく見たその殺伐を天に重ねる、そうした己の心を疎む気はけれどない。ただすこし息をつくのに、そのとき、応える者があった。
4828風に凪がれる葉の裏が、一斗どよめくその様は波に似た。銀の砂を撒き散らかし、あたりはただ閑としておびただしい。
野辺を吹き渡る、風が笛の音に近しくうそさむい。
足裏を草の刃が刺す。それにすこし気を払いつつ、その場に佇った。
宴は遠く、その喧噪はここまで届かない。それを弁えたうえで、彼はいまこの原にいる。
散らかす光にそぐわぬように、見あげた空の月は細い。どっぷりと染む濃藍のなか、まるでそれはひと筋ひらいた傷のようだった。刀でえぐられ、血を流さぬままただしらじらとして痕を残す。戦場で、またいつかの夢のうちで、幾度となく見たその殺伐を天に重ねる、そうした己の心を疎む気はけれどない。ただすこし息をつくのに、そのとき、応える者があった。