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    昇天

    kipponLH

    SPOILERこま茶さん(@coitealight)の『サンクチュアリ』を拝読した感想です。
    ほんっっっっとうに最高の小説でした。読みながら書きながら昇天してますありがとうございました
    ■「申し訳程度に明かりを灯す街灯には、名前も知らないろくでもない虫たちがいつものように群れている」
    切ない...切ないよ......😭私はあの人に群がる虫の1匹でしかない。とてもじゃないけど受け入れられないよ。辛い、辛いよ。わかってる。それでもその事実に興奮を禁じ得ない...(あの人にバックハグされる虫)(の妄想)

    ■「いつかどこかであの人に会えればいいと思う気持ちは」より「その光景から目を離せないのは何故なのか」まで
    ここ本当好き😭こま茶さんはいつも言葉にできない気持ちを言葉にしてくれる😭大好きだ!

    ■「誰かに後ろから急に抱えられた私は」
    ほんとにハグされとるやんけ!!!!妄想じゃない、妄想じゃないよ虫女!!じゃない夢女!!君はフレーゲル、ミカサ、リヴァイ、ダニエルくんに続く、ハンジさんに抱き抱えられた5人目になったんだ😭おめでとう😭😭このまま命尽きても悔いはない。いややっぱハンジさんに血を吸われたい。ハンジさんの荒い息遣いが首筋に迫り、あたたかい唇がふれ、少し濡れた歯が夢女の肌に侵n昇天
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    よあ👁‍🗨

    DONE久々に青空文庫を読み回り、気に入ったものを参考に壊毒の短編を書きました。


    下記の作品を参考にさせて頂いております。

    まれびと
    室生犀星 「星より来れる者 『虫』」

    陽炎の手引き
    梶井基次郎 「Kの昇天ーー或はKの溺死」

    欺けども愛
    芥川龍之介 「悪魔」

    報恩は果たされず
    室生犀星 「蛾」
    嫁入綺譚まれびと


     星月夜、壊のところへ迷い込んできた一匹の生き物はただ一言毒蛾と名乗りそのまま家の隅に居座った。毒蛾は膨らんだ外套を脱ぐと丁寧に畳み、自分の隣にそっと置いた。その背には大きく分厚い一対の白い翅が生えていた。
     毒蛾について何ひとつ明らかにならないまま昼と夜が繰り返された。
    人のような、翅虫のような、朝靄のように物静かな生き物は何をするでもなく、ひがな日と月の光を浴びて過ごしていた。壊は何も問い質そうとはしなかった。いつしかこの謎めいた生き物を心から好ましく思うようになっていたのだ。
    ふと毒蛾の背中に目をやれば柔げな翅が呼吸に合わせてなだらかに揺れ、時折ふるりと身震いしている。この翅を毟ってしまえば何処にも飛んで行けないのではないか。こうした昏い誘惑はしばしば壊の胸に飛来したが、その度自らの理性によって撃ち落とされていた。翅もまた壊の愛する毒蛾の一部であった。
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