最後の戦い
蒼月亭夕璃 ─Sôgetutei
DONE・死ネタ注意。・4章1部2節「囁く霧」以降のネタバレ注意
・最後の戦いの前。正邪が戦いの前に二人きりの結婚式を挙げて、来世でも会えるように縁という名の呪いを受けるお話。 9918
hashi22202
MOURNINGわしはもう疲れたのだの後、最後の戦いに出るトラキア王の話(一人称わしは作っている派)
名前が呼び上げられたとき、彼らは誇らかに頷いた。トラキアでも、屈指の古兵である。懐かしい男たちだった。慕わしい男たちだった。これまで、必死になってトラキアに尽くしてくれた者たちだった。──しかしだからこそ、彼らには生存が許されなかった。彼らの穂先は、いつも血で汚れていた。特に、北トラキアの男の血で。
出撃の意味を、彼らは最期まで理解することがないだろう。だから彼らはこの本土決戦という重要な局面で、王の直属として起用されたことに、輝かしい顔を見せていた。いつもそうだった。我らが王、我らが希望、我らが祈り。あらゆる苦難と汚辱に塗れながらも、ずっと彼らは眩い瞳のまま、おのれを見つめていた。いつかこの王が、この国を救ってくれるのだと。いつか報われる日が来るのだと。頽れることなく、貧困にも、惨めにも俯くことなく、誇りをもって前を見据えていた。彼らの、輝かしくつつましい未来を胸に。
1494出撃の意味を、彼らは最期まで理解することがないだろう。だから彼らはこの本土決戦という重要な局面で、王の直属として起用されたことに、輝かしい顔を見せていた。いつもそうだった。我らが王、我らが希望、我らが祈り。あらゆる苦難と汚辱に塗れながらも、ずっと彼らは眩い瞳のまま、おのれを見つめていた。いつかこの王が、この国を救ってくれるのだと。いつか報われる日が来るのだと。頽れることなく、貧困にも、惨めにも俯くことなく、誇りをもって前を見据えていた。彼らの、輝かしくつつましい未来を胸に。
偽一郎
DOODLE(※微妙に本誌ネタバレ)私はロカもキギロも好きなのでどっちも生きててほしいんですよそりゃよ!!!!!という現実逃避ナイト
温かい目で見てあげてください
単純にロカ最後の戦い(たぶん)というのももちろんありますが、マトVSガンガは負けて悔いなしという熱い戦いだったのに対して、こっちは勝者のいない戦いなのかあ……というつらさがすごい 2
shitan_libra
DONEloveのようなlove未満のような稜圭。原作設定です。ディープブルーとの最後の戦いを終えてから二週間。
敵が現れない中、カフェミュウミュウは変わらず営業を続けていたが――
君が待つ場所 研究室のドアを開けると、カタカタとキーボードを弾く音が響く。休むことなく指を動かし続ける赤坂に、白金は淹れたてのコーヒーが入ったマグカップを差し出す。
「お疲れさん。異変はあるか?」
「いえ、今日も異常はありません」
白金が声を掛けるとようやく赤坂は手を止め、白金の顔を見て笑顔を浮かべる。
「そうか」
白金は赤坂のものと色違いのマグカップをデスクに置き、隣の回転椅子に腰かける。
最後の戦いが終わってから、二週間が経った。エイリアンたちが去ってからというもの、異変は見られず、地球は平穏を取り戻した。念のために異常がないか確認は続けているが、研究室にいる時間はめっきり減ってしまった。少し前までは、一日の大半を研究室で過ごしていたというのに。
2778「お疲れさん。異変はあるか?」
「いえ、今日も異常はありません」
白金が声を掛けるとようやく赤坂は手を止め、白金の顔を見て笑顔を浮かべる。
「そうか」
白金は赤坂のものと色違いのマグカップをデスクに置き、隣の回転椅子に腰かける。
最後の戦いが終わってから、二週間が経った。エイリアンたちが去ってからというもの、異変は見られず、地球は平穏を取り戻した。念のために異常がないか確認は続けているが、研究室にいる時間はめっきり減ってしまった。少し前までは、一日の大半を研究室で過ごしていたというのに。