現パロ
ファッションセンター大納言
DONEリクエストありがとうございます!現パロ高校生設定
長こへ︎︎ ♀
長次×小平子ちゃんです。
生理×看病ネタなので、大丈夫な方のみお読みください🙇♂️
はじめてのにょた設定たのしかったです! 1191
triangle_sak
DOODLE滑り込み夏フィガファウ 現パロ・花火大会デート揃っている ざわざわとまではいかない喧騒が、しかし、一秒毎に賑やかになっていく気がする。もうすぐお目当てのものが始まるから、そのためだろう。
皆、混み合うと知っていながら、こうやって一所に集まるのだ。風物詩というものの影響力はすごい。まあ、自分も例に漏れない訳だが――と、思案しているときだった。こちらへ向かってくる、早い足音が聞こえて。
「遅くなった、ごめん……。……あっ」
菫色がはめ込まれた双眸が揺れて、丸くなる。駆け寄ってきた彼は俺の爪先から肩までを視線でなぞって、呟いた。
「灰色。同じ」
おぼこかった瞳が細められて、今度は艶やかさを纏った。息を切らして紅潮した、いつもは真っ白な頬。額に前髪を貼り付けている汗。そのせいで、余計に色気が助長されている。なにより、彼の出で立ちがいつもとは違うし。
4473皆、混み合うと知っていながら、こうやって一所に集まるのだ。風物詩というものの影響力はすごい。まあ、自分も例に漏れない訳だが――と、思案しているときだった。こちらへ向かってくる、早い足音が聞こえて。
「遅くなった、ごめん……。……あっ」
菫色がはめ込まれた双眸が揺れて、丸くなる。駆け寄ってきた彼は俺の爪先から肩までを視線でなぞって、呟いた。
「灰色。同じ」
おぼこかった瞳が細められて、今度は艶やかさを纏った。息を切らして紅潮した、いつもは真っ白な頬。額に前髪を貼り付けている汗。そのせいで、余計に色気が助長されている。なにより、彼の出で立ちがいつもとは違うし。
LtAnpan_
PAST【WEB再録】幽霊は殴れない月鶴/現パロ
2023年2月発行「つるみが元気アンソロ」に寄稿した月鶴漫画です。おはぎで思い出したので再録。参加させていただきありがとうございました!
⚠️原作程度の暴力 4
福智さそり
PROGRESShttps://x.com/dakatsuno5109f/status/1964666092976218489?t=gTchjurPaZscwzYB4AI6xg&s=19シリーズの続き現ぱろオバ/ハッピー期突入で様子がおかしくなってきた二人がセッ♡問答する話※セッ♡(実行)はしません
※セッ♡連呼するのでぽいぴく公開にしてます
来週末に続く 11
ユキお
MEMOハナユハのマフィア現パロです。初めて小説を書きました。もともと頭が悪いので小説というより、いつものハナユハ妄想のネタをちょっと長く書いただけのものです。本当に文がおかしいので話の大筋だけ、何となく言いたいことだけでも伝わったら嬉しいです。誤字脱字あると思います、お目汚し失礼いたします。
「カワカミ・ハナマル?」
「そいつを殺せとのご命令だそうです」
中国の裏社会を支配するサルディス家、直属のマフィア。国から表ではできない「仕事」を与えられ活動している。いくつかの国に広がっているが、その中でも私は日本の支部に所属していた。
命令を伝えた男の身長は2mは超えているし体格もユーハンの2倍くらいはあるだろう。他の構成員だって同じようなものでそれに比べて170cmを超えているユーハンでもこの中では目立つほど小さく、線の細い体は消えてしまいそうだった。しかし、この日本支部の副リーダーはユーハンであった。下がっていいですよ。と伝えるとその男は深く頭を下げてそのまま部屋を出ていった。
渡された資料に目を通すと、ある程度の情報と顔写真がクリップでまとめられていた。
4925「そいつを殺せとのご命令だそうです」
中国の裏社会を支配するサルディス家、直属のマフィア。国から表ではできない「仕事」を与えられ活動している。いくつかの国に広がっているが、その中でも私は日本の支部に所属していた。
命令を伝えた男の身長は2mは超えているし体格もユーハンの2倍くらいはあるだろう。他の構成員だって同じようなものでそれに比べて170cmを超えているユーハンでもこの中では目立つほど小さく、線の細い体は消えてしまいそうだった。しかし、この日本支部の副リーダーはユーハンであった。下がっていいですよ。と伝えるとその男は深く頭を下げてそのまま部屋を出ていった。
渡された資料に目を通すと、ある程度の情報と顔写真がクリップでまとめられていた。
134_Tiny
DONEブロマンス犬猿。死ネタ。一部現パロ。ファンタジー。学生留三郎と忍たまの文次郎。これはブロマンスです。ブロマンスです。テーマは「悲しいお別れ」。
いくつかの要素がちょこちょこあります。気付いてもらえるか分からないですが…。はっきり書いていない部分があるので伝わっていないかもしれないと思いつつ。
これまで書いたものと合わせて解説つくろうか検討中です。
ご感想いただけると幸いです→
https: 10566
AO03ixx
DOODLE現パロすれ違う☀️🌿支部にあげたものの全年齢バージョンです(R指定部分をカットしたもの)
「僕と大地獣、どっちが大切なの?!」今を輝く売れっ子モデル、ファイノン。
太陽のような微笑みと、不意に見せる儚げな表情であまたの女性を虜にしている彼にも、悩みがある。
それは_____
「っほんと!先生ったら僕に見向きもしない!!」
ダンッ、と耳に響くジョッキの音に眉をひそめながら、首の後ろまで赤くしたファイノンを見やるのは、友人のモーディス。
「やかましい。静かにしろ。」
「べつにいいだろうきみの家なんだから」
「俺の家なら尚更だ。」
ため息をついた後、恋に悩めるファイノンに水を手渡し、座り直す。どうやらこの愚か者は恋人が自分に興味が無いと嘆いているそうで、心底どうでもいいが聞くだけ聞いてやろうと腕を組む。
「それでね?!僕が遊びに行こうって誘っても研究で無理って言って……いやわかるんだよ忙しいのは!僕も先生が楽しいならそれが一番いいと思ってる。でも!夜一緒に寝てくれないんだ!誰と寝てると思う?先生お気に入りの大地獣のぬいぐるみだよ!それにまだキスもできてない!手を繋ぐのもこの前やっとだ!」
6331太陽のような微笑みと、不意に見せる儚げな表情であまたの女性を虜にしている彼にも、悩みがある。
それは_____
「っほんと!先生ったら僕に見向きもしない!!」
ダンッ、と耳に響くジョッキの音に眉をひそめながら、首の後ろまで赤くしたファイノンを見やるのは、友人のモーディス。
「やかましい。静かにしろ。」
「べつにいいだろうきみの家なんだから」
「俺の家なら尚更だ。」
ため息をついた後、恋に悩めるファイノンに水を手渡し、座り直す。どうやらこの愚か者は恋人が自分に興味が無いと嘆いているそうで、心底どうでもいいが聞くだけ聞いてやろうと腕を組む。
「それでね?!僕が遊びに行こうって誘っても研究で無理って言って……いやわかるんだよ忙しいのは!僕も先生が楽しいならそれが一番いいと思ってる。でも!夜一緒に寝てくれないんだ!誰と寝てると思う?先生お気に入りの大地獣のぬいぐるみだよ!それにまだキスもできてない!手を繋ぐのもこの前やっとだ!」
⌘ ⌘ ⌘
DONEpassword[●●●●]→4 digits of birthday number (mmdd) in the profile of this account, it will be shown if you follow @yubumipink 4なっとう
DONE #衛拓ワンドロワンライ企画ワンドロ+30分です。
お題は【約束】をお借りしました。
R–18です。
転生現パロです。
カリ編とたく編と青○編の記憶が突然思い出して錯乱状態で首締めセする🌙の話です。
18歳以上?(y /n) 1551
しおん
DONE現パロ(社会人×大学生)|仕事ばかりして生活を疎かにしていたブと、弟的な存在であるシと二人暮らし中のネの話。まだ出会っていない。※少し前のX投稿分の加筆修正版です。
ナイト・オン・ザ・プラネット 世間が「働き方改革」だの「仕事とプライベートの両立を目指す」だのと足並み揃えてぞろぞろ同じ方向へと向かうなか、ブラッドリーの入社した企業は設立当初から変わらない。よくも悪くも。
成果を上げた分だけきっちりと報酬に反映されるので、「自分らしく働こう」というスローガンを掲げる今時の会社よりはずっと稼げる。成績に応じた実績給が支払われる他にも昇給や昇進という形で努力が評価されるのだ。若手のうちから役職につくことだってめずらしくはない。
本人の頑張り次第とはいえ給料やボーナスも抜群によく、各種手当も充実しているものの、採用活動では苦戦しているようだ。……いや、採ることはできるのだ。福利厚生や報酬に惹かれる学生が後を絶たないため、説明会はいつも賑わっている。隅々まで磨き上げられた社内はドラマのセットのごとく輝き、インターンで訪れたやつらはみな興奮したように目を見開く。金を掛けて開く内定者懇親会は好評で、秋頃になって辞退を申し出るやつもいない。問題は入社してからだ。
6159成果を上げた分だけきっちりと報酬に反映されるので、「自分らしく働こう」というスローガンを掲げる今時の会社よりはずっと稼げる。成績に応じた実績給が支払われる他にも昇給や昇進という形で努力が評価されるのだ。若手のうちから役職につくことだってめずらしくはない。
本人の頑張り次第とはいえ給料やボーナスも抜群によく、各種手当も充実しているものの、採用活動では苦戦しているようだ。……いや、採ることはできるのだ。福利厚生や報酬に惹かれる学生が後を絶たないため、説明会はいつも賑わっている。隅々まで磨き上げられた社内はドラマのセットのごとく輝き、インターンで訪れたやつらはみな興奮したように目を見開く。金を掛けて開く内定者懇親会は好評で、秋頃になって辞退を申し出るやつもいない。問題は入社してからだ。
dressedhoney
DOODLE現パロ無鉄。彫刻家×貧乏美大生(成人済)。その11。モデル回真相発覚編。
なんとか話を着地させようと頑張っている回。
現パロ無鉄(彫刻家×貧乏美大生)その11「…………う゛」
「そろそろ十時だぜ。起きられるか?」
「う゛ー……」
十時。つまり六時間睡眠。そう、俺たちは結局四時まで盛り合っていたのだ。少しずつ日の出が早くなっているとはいえ冬の四時はしんと暗く、まさか本当に終わらない夜を過ごすことになるとは。
声を出そうと思ったがガビガビである。なにせ一晩中鳴かされたのだ。無頼漢から水を受け取り飲み干せば、幾分かはマシになる。コップを無頼漢へ返し頭が覚醒するまでベッドの上でぼうっとしていれば、なんと戻ってきた無頼漢がベッドに乗り上げ俺の体をシーツの海へ逆戻りさせたのだ。そのままぎゅっと慈愛の抱擁を施される。なお、俺は全裸のまま。
「……こうされるのは嫌いではない。この後モデルをするなら上はこのままでいいが……パンツくらいは穿きたい」
2707「そろそろ十時だぜ。起きられるか?」
「う゛ー……」
十時。つまり六時間睡眠。そう、俺たちは結局四時まで盛り合っていたのだ。少しずつ日の出が早くなっているとはいえ冬の四時はしんと暗く、まさか本当に終わらない夜を過ごすことになるとは。
声を出そうと思ったがガビガビである。なにせ一晩中鳴かされたのだ。無頼漢から水を受け取り飲み干せば、幾分かはマシになる。コップを無頼漢へ返し頭が覚醒するまでベッドの上でぼうっとしていれば、なんと戻ってきた無頼漢がベッドに乗り上げ俺の体をシーツの海へ逆戻りさせたのだ。そのままぎゅっと慈愛の抱擁を施される。なお、俺は全裸のまま。
「……こうされるのは嫌いではない。この後モデルをするなら上はこのままでいいが……パンツくらいは穿きたい」
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DOODLE◾︎特殊設定現パロの藕饼◾︎肌色多/女装?/❌女体化
◾︎設定の中文と英語は1枚目。漫画は2枚目。
◾︎なんでも許せる方向け
設定◾︎ 複雑な事情で顔も知らぬ相手と
新婚生活を余儀なくされそうになり、しかも新婚初夜に初顔合わせ…。どうやって相手を幻滅させるor平和的に婚約を解消するか考えていたが
結局相手は自分が幼い頃に恋して、二度と会えないなら一生恋もせず忘れようとしていた相手だった。 2
キタハル
DOODLE現パロ同棲半伝 自宅で映画鑑賞会週末、自宅映画会リビングのソファの上に二人で座り、ぴたりとくっつく。このソファは二人で住み始める時に二人で念入りに選んだ家具のうちの一つだ。清掃のしやすい合皮製で、はみ出しながらも昼寝ができて、男二人で仲良くくっついて座るのにも心地のいい優秀なソファ。物には寿命があるとはいえ、長いこと使えるはずの作りのいいソファだ。見た目もいい。結構いいお値段はしたのだが、手に入れられて大満足の良い子である。ティーパックで淹れたお茶のマグカップを用意し、泣いてしまった時用のティッシュ箱を机の上に置き、二人してクッションを膝の上に抱え込んでから、照明を薄明かりに落とす。
週に一度の自宅映画会は、元は伝蔵さんの発案だ。仕事関係のことと伝蔵さん以外への興味が薄い私を心配して、映画をきっかけに色んなものに興味をもたせようと考えてくれたらしい。今のところ映画視聴をきっかけに継続的な趣味に繋がったことはないのだが、関係する本を読んだり、出かける先に選んだりするきっかけにはなっていて、それなりの効果を上げている。しかし私の興味の最たるものはやはり伝蔵さんで、くっついた部分から伝わる体温や、映画を見て笑ったり泣いたりする横顔や声、軽い感想を言い合う時間などが好きだ。少々下心のような動機だが、伝蔵さんも映画作品を見る時間が取れるので楽しみにしていると言ってくれている。
1251週に一度の自宅映画会は、元は伝蔵さんの発案だ。仕事関係のことと伝蔵さん以外への興味が薄い私を心配して、映画をきっかけに色んなものに興味をもたせようと考えてくれたらしい。今のところ映画視聴をきっかけに継続的な趣味に繋がったことはないのだが、関係する本を読んだり、出かける先に選んだりするきっかけにはなっていて、それなりの効果を上げている。しかし私の興味の最たるものはやはり伝蔵さんで、くっついた部分から伝わる体温や、映画を見て笑ったり泣いたりする横顔や声、軽い感想を言い合う時間などが好きだ。少々下心のような動機だが、伝蔵さんも映画作品を見る時間が取れるので楽しみにしていると言ってくれている。
5shiki
PROGRESS現パロマドルカプは微妙
ワス君病んでます
Hex1.
「まって待ってなにこれ有り得ねえんだけど」
「?」
弟がリビングの床に座り込んで、ケラケラと笑っている。こちらから見えるのは丸まった背中ばかりで、何をやっているのかは見当もつかなかった。
「……帰ってたのか」
「ねぇーー見てこれ全然落ちねえんだけど」
「……ネイルリムーバー??」
背中を向けていても兄が入ってきていることは認識していたらしく、突き付けられた半透明のボトルに書かれた文字を読む(恐らく生まれて初めて口にした単語)オーターに、ワースは期待した顔で見ててとぱきんとキャップを開けた。今日は機嫌が良さそうだ。
「百均で買ったんだけどさ、全然落ちねえのこれ。やばくね?」
己の足の爪に塗られた、あまり上手とは言えない剥げた塗料を、ワースはリムーバーを染み込ませたティッシュでごしごしと拭った。
13589「まって待ってなにこれ有り得ねえんだけど」
「?」
弟がリビングの床に座り込んで、ケラケラと笑っている。こちらから見えるのは丸まった背中ばかりで、何をやっているのかは見当もつかなかった。
「……帰ってたのか」
「ねぇーー見てこれ全然落ちねえんだけど」
「……ネイルリムーバー??」
背中を向けていても兄が入ってきていることは認識していたらしく、突き付けられた半透明のボトルに書かれた文字を読む(恐らく生まれて初めて口にした単語)オーターに、ワースは期待した顔で見ててとぱきんとキャップを開けた。今日は機嫌が良さそうだ。
「百均で買ったんだけどさ、全然落ちねえのこれ。やばくね?」
己の足の爪に塗られた、あまり上手とは言えない剥げた塗料を、ワースはリムーバーを染み込ませたティッシュでごしごしと拭った。
なこ°
PROGRESS現パロ+淫魔パロの利こまその⑳本編はこれで完結です。ありがとうございました。書き下ろしをつけて同人誌にします。
おまけ①は試験の話(短い)おまけ②は恋人H♡話(長い)です。今まだ書いてます!応援してて。今夜が山場です。 3629
POI9682320
DONE🌙やぶ恋4展示その1️⃣🎏リーマン現パロ月鯉
⚠️🌙に結婚を前提にしていた元カノがいた描写があります!⚠️
都会のリーマンから農家になる🌙と
農家の嫁になる🎏さん
愛しかない!ハピエン💓 9
fujimura_k
PAST2023年6月発行 現パロ月鯉月島は幼馴染の結婚式で出会った鯉登と関係持ち、そのまま体だけの関係を続けるようになる。けれども、関係を重ねるうちに……
最後はちゃんとハッピーエンドです。
UtopiaUtopia:
現実には存在しない、理想的な世界
理想郷
無何有郷
何処にもない場所
二度とは、こんな夜は無いだろう―
「っは、ぁ……っ…んっ…っ」
薄暗い部屋に漏れる吐息は甘く、褐色の肌には薄らと汗が浮かんでいる。
「声、我慢しなくていいですよ」
背中から声を掛けると、シーツに額を擦りつけていたその人は緩慢に首をもたげてちらと此方に視線を寄越した。
特徴的な眉の根を寄せて、浅く息を吐くその唇は濡れている。此方を睨むように見るその眼には欲が滲んでいた。
「っ…っあ!…っん、…ぐ、ぅ…っ」
煽情的なその眼に、唇に、煽られる。
下肢を弄っていた手に力を籠めると、一度きり、高い声を発したその唇は直ぐに閉じて漏れる声を呑み込もうとした。耐えるその姿がいじらしい。
29605現実には存在しない、理想的な世界
理想郷
無何有郷
何処にもない場所
二度とは、こんな夜は無いだろう―
「っは、ぁ……っ…んっ…っ」
薄暗い部屋に漏れる吐息は甘く、褐色の肌には薄らと汗が浮かんでいる。
「声、我慢しなくていいですよ」
背中から声を掛けると、シーツに額を擦りつけていたその人は緩慢に首をもたげてちらと此方に視線を寄越した。
特徴的な眉の根を寄せて、浅く息を吐くその唇は濡れている。此方を睨むように見るその眼には欲が滲んでいた。
「っ…っあ!…っん、…ぐ、ぅ…っ」
煽情的なその眼に、唇に、煽られる。
下肢を弄っていた手に力を籠めると、一度きり、高い声を発したその唇は直ぐに閉じて漏れる声を呑み込もうとした。耐えるその姿がいじらしい。
fujimura_k
PAST2023年6月発行 月鯉日常アンソロジー『ヒビコレツキコイ』収録 月鯉現パロ転生記憶なし。記憶を持たずに現代で生きていた二人が偶然出会って、恋をして、一緒に暮らすようになり、二人の家を見付けるまでの話。
当時お手に取って下さった皆さま、ありがとうございました。
続く日々 土曜の朝は朝食を作る。
それが二人の決まりになって、もう三年が過ぎた。
平日は鯉登さんが、休みには俺が、二人分の朝食を作る。
これは、一緒に暮らし始めて、直ぐに決めた約束のひとつだ。ひとりで居た頃には、ろくに自炊なんてしなかった俺に、休日だけとは言え料理など続くものかと思っていたが、今では、休日どころか平日まで俺が食事を用意する日があるのだから、解らないものだ。約束として始めた食事の支度は、今日という日まで無事に続いてしまった。
いいや、無事、ではなかったか。
鯉登さんと暮らす三年の間には、何度も喧嘩をした。別れ話も一度はでた。あの時は、本当にダメかと思った。
けれども俺は、今日も変わらず朝食を作っている。自分だけのものでなく、鯉登さんと二人で食べるための朝食だ。
15173それが二人の決まりになって、もう三年が過ぎた。
平日は鯉登さんが、休みには俺が、二人分の朝食を作る。
これは、一緒に暮らし始めて、直ぐに決めた約束のひとつだ。ひとりで居た頃には、ろくに自炊なんてしなかった俺に、休日だけとは言え料理など続くものかと思っていたが、今では、休日どころか平日まで俺が食事を用意する日があるのだから、解らないものだ。約束として始めた食事の支度は、今日という日まで無事に続いてしまった。
いいや、無事、ではなかったか。
鯉登さんと暮らす三年の間には、何度も喧嘩をした。別れ話も一度はでた。あの時は、本当にダメかと思った。
けれども俺は、今日も変わらず朝食を作っている。自分だけのものでなく、鯉登さんと二人で食べるための朝食だ。
fujimura_k
MOURNING現パロ月鯉 社会人月島×大学生鯉登真ん中Birthday切欠に書いたのがこの話だったな…と思い出したので期間限定再掲。
2021年12月初版2022年12月改定2版 お手に取って下さったみなさまありがとうございました。
Every day that lasts.#1.
「夏休みん間、月島んとこに居ってよか?」
言った瞬間、後悔した。
月島は、一三歳年上の恋人は、驚いた顔をして言葉に詰まった。初めて見る顔だ。驚きと、困惑が綯交ぜになったような。そんな表情は初めて見る。
あぁ、やっぱり。言わなければよかった。
恋人になれたからといって浮かれ過ぎた。そんな押し掛けるような事を言って、迷惑に思われたに違いない。嫌気がさしただろうか。
子供の相手をするのは面倒だ。恋人になどするべきじゃなかった。そう思われていたらどうしよう。思われていてもしようが無い。事実そうなのだから。
「…うちに、住む…ってことですか?」
不安と後悔で押し潰されそうになりかかったところで、漸く聞こえてきたのはそんな声だった。
14868「夏休みん間、月島んとこに居ってよか?」
言った瞬間、後悔した。
月島は、一三歳年上の恋人は、驚いた顔をして言葉に詰まった。初めて見る顔だ。驚きと、困惑が綯交ぜになったような。そんな表情は初めて見る。
あぁ、やっぱり。言わなければよかった。
恋人になれたからといって浮かれ過ぎた。そんな押し掛けるような事を言って、迷惑に思われたに違いない。嫌気がさしただろうか。
子供の相手をするのは面倒だ。恋人になどするべきじゃなかった。そう思われていたらどうしよう。思われていてもしようが無い。事実そうなのだから。
「…うちに、住む…ってことですか?」
不安と後悔で押し潰されそうになりかかったところで、漸く聞こえてきたのはそんな声だった。
fujimura_k
PAST23年8月発行『未明の森/薄暮の海』現パロ月鯉本編『未明の森』の鯉登サイドの後日談のような話。発行当時は別冊としてお付けしました。本編をご覧になった後にこちらをご覧ください。
薄暮の海その海ならば、溺れて、沈んでも構わない。その海ならば―
あの日から、間も無く十二年が経とうとしている。
八月二十八日。一緒に花火を見たあの公園で。
そう約束したあの時、十二年という月日は途方も無いように思えたが、過ぎてしまえばあっという間だった。
十二年。約束を忘れることは無かった。一日千秋の思いで待ち続けて、その日を目前に控えてふと気付いた。
日付と場所は確かだが、何時にとは約束しなかった。と。だから何時に行けばいいのか見当もつかなくて、それなら朝からずっと待っていればいいじゃないと開き直ったのは約束の十日前だった。
待合せには絶対に遅れなく無い。もしも擦れ違いになったりしたら。そう考えただけでゾッとして、遅れずに済むようにと、待合せ場所の近くに前日から泊ることにした。けれども宿は直ぐには見つからなかった。夏休みでホテルが満室、なのではなく、ホテルそのものがその一帯には殆どなかったのだ。どうにか見付けたのは、十二年前には花火が上がっていた、その港近くにある小さなビジネスホテルだった。
11245あの日から、間も無く十二年が経とうとしている。
八月二十八日。一緒に花火を見たあの公園で。
そう約束したあの時、十二年という月日は途方も無いように思えたが、過ぎてしまえばあっという間だった。
十二年。約束を忘れることは無かった。一日千秋の思いで待ち続けて、その日を目前に控えてふと気付いた。
日付と場所は確かだが、何時にとは約束しなかった。と。だから何時に行けばいいのか見当もつかなくて、それなら朝からずっと待っていればいいじゃないと開き直ったのは約束の十日前だった。
待合せには絶対に遅れなく無い。もしも擦れ違いになったりしたら。そう考えただけでゾッとして、遅れずに済むようにと、待合せ場所の近くに前日から泊ることにした。けれども宿は直ぐには見つからなかった。夏休みでホテルが満室、なのではなく、ホテルそのものがその一帯には殆どなかったのだ。どうにか見付けたのは、十二年前には花火が上がっていた、その港近くにある小さなビジネスホテルだった。
fujimura_k
PAST23年8月発行『未明の森/薄暮の海』現パロ月鯉月島がとある理由から未だ幼い音之進を誘拐してひと夏を一緒に過ごす話し。
後日談の本編である「未明の森」部分です。別記載の「薄暮の海」は本編の後にご覧ください。
未明の森覚えていて。 想い出して。
どうか、わたしをー
あの日々をー
空港の到着ロビーに大きく掲げられた時計の針は、間も無く午前十時を示そうとしていた。
事前に聞かされていた到着予定時刻は九時四五分。電光掲示板に遅延の案内は出ていない。定刻どおりに到着したのであれば、飛行機を降りた客たちが、手荷物を受取り、到着ロビーに出て来るのはもうそろそろだろうか。
学校という学校が夏休みに入ったこの時期、いつも混雑している空港はひと際賑やかだ。
家族か、恋人か、友人か。到着ロビーには、何処かから来る誰かを待っている人々がひしめきあっている。皆一様に落ち着かない様子で到着口を見守るその姿は、何処か滑稽だ。
尤も、傍から見れば、俺もそうした一人のように見えているのだろうが。それも、見ている人が居れば、の話だ。恐らくは、この場に居る誰しも、待ち構えている誰かのこと以外は何も気にしては居ないだろう。
52264どうか、わたしをー
あの日々をー
空港の到着ロビーに大きく掲げられた時計の針は、間も無く午前十時を示そうとしていた。
事前に聞かされていた到着予定時刻は九時四五分。電光掲示板に遅延の案内は出ていない。定刻どおりに到着したのであれば、飛行機を降りた客たちが、手荷物を受取り、到着ロビーに出て来るのはもうそろそろだろうか。
学校という学校が夏休みに入ったこの時期、いつも混雑している空港はひと際賑やかだ。
家族か、恋人か、友人か。到着ロビーには、何処かから来る誰かを待っている人々がひしめきあっている。皆一様に落ち着かない様子で到着口を見守るその姿は、何処か滑稽だ。
尤も、傍から見れば、俺もそうした一人のように見えているのだろうが。それも、見ている人が居れば、の話だ。恐らくは、この場に居る誰しも、待ち構えている誰かのこと以外は何も気にしては居ないだろう。
fujimura_k
MOURNING現パロ月鯉。2021/12発行『PRISONER』全文公開。R18。本文中に無理やりのような描写があります。不道徳。閲覧にはくれぐれもご注意下さい。
嘘 / 虜囚一体、何時からだったろうか。
誰彼となく無邪気にじゃれつく彼の…鯉登さんの姿が目に映る度、妙に苛つくようになったのは。
鯉登音之進。入社してきたばかりの新卒。弊社大手取引先のご子息。何れはうちを離れて御実家へ戻られると聞いている。
弊社への入社は上と鯉登さんの御実家との引合いという話だ。よくある『社会勉強の為に。』というやつだろう。弊社としては単なる一社員というよりは大事なお預りものでもある。ご両親より俺と同じ十三歳上の兄が過保護だと言う話も聞いた。そんな曰く付きの新人など面倒で、引き受ける方は堪ったものではない。
方々が押し付け合いをした結果、彼は鶴見部長の居る第七営業部所属となった。その上、俺は教育係の指名を受けた。社長直々の命だと聞けば断る宛は無い。
51361誰彼となく無邪気にじゃれつく彼の…鯉登さんの姿が目に映る度、妙に苛つくようになったのは。
鯉登音之進。入社してきたばかりの新卒。弊社大手取引先のご子息。何れはうちを離れて御実家へ戻られると聞いている。
弊社への入社は上と鯉登さんの御実家との引合いという話だ。よくある『社会勉強の為に。』というやつだろう。弊社としては単なる一社員というよりは大事なお預りものでもある。ご両親より俺と同じ十三歳上の兄が過保護だと言う話も聞いた。そんな曰く付きの新人など面倒で、引き受ける方は堪ったものではない。
方々が押し付け合いをした結果、彼は鶴見部長の居る第七営業部所属となった。その上、俺は教育係の指名を受けた。社長直々の命だと聞けば断る宛は無い。
fujimura_k
MOURNING現パロ月鯉 珈琲専門店・店主・月島×画家・鯉登脱サラしてひとりで珈琲専門店を営んでいた月島が、画家である鯉登と出逢ってひかれあっていく話。
作中に軽度の門キラ、いごかえ、菊杉(未満)、杉→鯉な描写が御座います。ご注意ください。
珈琲 月#1 『珈琲 月』
そのちいさな店は、海の見える静かな街の寂れた商店街の外れに在る。
商店街は駅を中心に東西に延びており、駅のロータリーから続く入り口付近には古めかしいアーケードが施さていた。年季のいったアーケードは所々綻びて、修繕もされないまま商店街の途中で途切れているものだから一際寂れた雰囲気を醸している。
丁度、アーケードの途切れた先には海へと続く緩やかな坂があり、下って行くと海沿いの幹線道路へと繋がっている。坂の途中からは防波堤の向うに穏やかな海が見え、風が吹くと潮の香りが街まで届いた。
海から運ばれた潮の香りは微かに街に漂い、やがて或る一点で別の香りにかき消される。
潮の香りの途切れる場所で足を止めると、商店街の端にある『カドクラ額縁画材店』の看板が目に入るが、漂って来るのは油絵の具の匂いではない。潮の香にとって代わる香ばしく甘い香りは、その店の二階から漂って来るモノだ。
32292そのちいさな店は、海の見える静かな街の寂れた商店街の外れに在る。
商店街は駅を中心に東西に延びており、駅のロータリーから続く入り口付近には古めかしいアーケードが施さていた。年季のいったアーケードは所々綻びて、修繕もされないまま商店街の途中で途切れているものだから一際寂れた雰囲気を醸している。
丁度、アーケードの途切れた先には海へと続く緩やかな坂があり、下って行くと海沿いの幹線道路へと繋がっている。坂の途中からは防波堤の向うに穏やかな海が見え、風が吹くと潮の香りが街まで届いた。
海から運ばれた潮の香りは微かに街に漂い、やがて或る一点で別の香りにかき消される。
潮の香りの途切れる場所で足を止めると、商店街の端にある『カドクラ額縁画材店』の看板が目に入るが、漂って来るのは油絵の具の匂いではない。潮の香にとって代わる香ばしく甘い香りは、その店の二階から漂って来るモノだ。