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    発情

    5oma_n

    MOURNINGオメガバロドの発情期入ったドちゃんとロくんの話、こういう展開にしたいけどオチがわからず供養…多分いかにもな展開にはならないのが弊社のオメガドラちゃかな…どうでしょうか。
    「ジョン、ドーナツ買ってきたぞ。ちょっと俺と交代しようか」
    蓋の閉じられた棺の上、丸くなりじっと息をひそめていたアルマジロが、ぱっとその身体を開き小さな声でニュンと鳴いた。実はアルファだったというジョンは、ロナルドとドラルクとがその番関係を結ぶ前まで、その脆弱過ぎるオメガにとっての騎士だったのだという。交わることはないとしても互いの絆が絶対であると信じてやまなかったジョンは、ふたりがその関係に至ったことを伝えると、えっ、という表情を浮かべていた。ロナルドにならドラルクのことを任せられる、という思いと、それはそれとて大切な主人の騎士の座は渡せませんよ、という思いとが拮抗したゆえの表情だったらしい。
    今でこそ抑制避妊剤は比較的容易に手に入れることが出来る。しかしほんの少し前まで、それらは一部の吸血鬼により一子相伝で伝えられる秘薬であったり、原材料すら入手しにくく更には配合も困難な薬であったのだという。今のように流通がされるようになるまで、ドラルクには発情期が訪れ、そのドラルクを守り続けてきたのがジョンだった。とはいえ、襲い来る不埒なアルファからその身を呈して主人を守るというわけではない。棺にひっそりと納まる主人の側を離れず、発情期が過ぎるのをそっと見守り続ける、というのが騎士たるジョンの使命であった。
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