----


「……私のものにならない君なんか、いらない」

ひとつ、吐息だけで、私はその言葉をそっと吐き捨てるように音に乗せる。
どれだけ彼が優しくって、格好良くたって、それらが周りの人々を魅了して止まない理由になってしまうのなら、私にとってはただただ邪魔なモノでしかない。
私以外を惑わすようなものは、在るべきじゃない。
そんなものは、いらない。
不必要なのだ。
だけど、驚いたような彼の顔に、私の体温はみるみる内に下がっていく。

(……ねえ、でもね、こんな私をおかしいと言うのなら、もしも君が本当に私だけのものになったとしたって、私、そんな君はほんの少しだっていらないの、)

ぐずぐず、ワガママで、子供みたいな横暴理論。

帳【7】お返事集（非ログインの方）2025/02/01 21:35
●R様 Rさんの面白いツイートを～
メッセージありがとうございます！
え～～！！めちゃくちゃ嬉しいです！！五夏アカウントとしつつ他に雑多な呟きやRTが多くて申し訳ないなあと思ったりもしているので、そう言ってもらえると嬉しいです！
しかも展示漫画UP前にいらしてくださったんですね！本当にありがとうございます！！お気遣いもありがとうございます。拙作を楽しんでいただけましたら光栄です。

2025/02/02 03:26
●このお話すっごく好きです～
メッセージありがとうございます！お気に召していただけて光栄です！うれぴ

2025/02/02 06:36
●こんにちは！Rさんのえっちな二人か大好きで～

愛の言葉　布団の中に潜り込むと、僕は隣へと身体を向けた。二人で眠るには狭いベッドの上には、僕よりも頭ひとつ分は小さい男の子が横たわっている。彼も僕と同じ方向を向いているから、視界に映るのは小さな後ろ姿だけだ。少し乱れた赤い髪を眺めながら、僕は布団の中で手を伸ばした。
　シーツの上で手首を滑らせると、僕の手のひらは柔らかい布地に触れる。少しもこもこした手触りなのは、それが冬用のパジャマだからだ。中央に手のひらを押し当てると、布に覆われた身体のラインが伝わってくる。優しく左右に撫で付けると、彼は小さく身じろぎをした。
　しばらく手のひらを動かしてから、僕はもう片方の手を滑らせた。両手をルチアーノの身体に添えると、そのまま腕の中へと抱き寄せる。身体と身体が密着して、燃えるような体温が伝わってくる。布地を二枚介しているのに、その温もりははっきりと分かった。

語る世界、遥かなる沈黙〜エピローグ〜◇

「あら、旅人じゃない。こんなところで会うなんて奇遇ね」
「おう！ナヒーダもカフェに来ることがあるんだな！」
　あの一件に一応のケリがついてから、自分とパイモンは砂漠方面の調査に出ていた。カーンルイアの情報を求めた旅路は特に身を結ぶこともなく、靴の中を砂だらけにしただけに終わった。
「パグラヴァの新作フレーバーが出てると聞いたのよ。甘党としては聞き逃せない情報でしょう？」
「……旅人、疲れ果てたオイラ達にはぴったりだと思わないか？」
「はいはい、それはまた後でね」
　本当は少しお茶をしてからでもいいかも、と思ったけど、やっぱりそれよりも大事なことがある。
「あれからアルハイゼンの様子はどう？」
「アル……ごめんなさい、あの青年のことよね」