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    言葉

    narakaeru

    DOODLE自分だけが楽しい架空まじん任務。🌱メインで出自と願いを追っていく感じの内容なので捏造設定もりもりです。
    特にカップリング要素はなく、五部構成の予定。

    第一章 物語る言葉 ←イマココ
    第二章 黙する言葉
    第三章 律する言葉
    第四章 語らぬ言葉
    エピローグ
    語る世界、遥かなる沈黙〜第1章 物語る言葉(前)〜 貴方が永遠の命題について問うのならば、私は自らの舌を抜こう。そうして漸く、私は貴方の問いに答えることができる。

    ──「知恵の殿堂に残された走り書き」より




     
    「旅人〜!オイラ、お腹が減っちゃったぞ!早くランバド酒場に行こう!」
     片割れを探すためのテイワットを巡る旅にも、時々休息は必要だ。それは時に思いもよらない出会いをもたらしてくれるし、世界の裏側にある意外な真実を教えてくれたりもする。それから、単に羽を伸ばして終わることもあるけれど──それだって必要なことだから。
     前の国での一件が終わってから次にどこへ行くかパイモンと相談した結果、自分達はこうして再びスメールを訪れていた。「大切な友達がどうしているか気になるから」というのはパイモンの言葉だけど、その思いは同じだったから、こうしてスメールシティまではるばるやって来た。
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    ポン子

    REHABILIしばらく言葉が出てこなくて何も書けなかったのですが、紗呼様の神作品を読んだら麗さんの独り言が振ってきました。
    こちらには出てきませんが、自由過ぎるむニャン様がかわいくて愛しいので、紗呼様のお話を読んでほしいです。
    麗さんの憂鬱 出会った頃から、その気配はずっと感じていた。口紅、ヘアピン、香水の残り香、白い肌に残されたこれ見よがしの痕跡などとは比べ物にならない「誰か」の濃厚な気配が、鬼舞辻無惨という男にはまとわりついていた。

     自分以上にこの男に見合う存在はいない。そう思えるだけの自信があったし、その自信には根拠があった。出会った自分たちは、当然のように恋に落ち、生涯を共にしたいとプロポーズされた。喜んで受けた。そうして自分たちは夫婦になった。
     自分は、鬼舞辻無惨の唯一無二の存在になった。

     結婚しても、無惨の周りには、花に群がる蝶のように、多くの女が群がった。男もいたかもしれない。いずれにしても、大勢の遊び相手が、彼の周りには常にいた。多くの者は彼のことしか目に入らず、時期が過ぎればいつのまにか彼の周りから消えていた。稀に、分不相応な夢を見た者が、自分に無惨と別れるよう言ってくることがあった。そんなときは、彼が暮らす家に招いて、ただ優雅なティータイムを共にすれば、数日のうちに自分からいなくなった。
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