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    記念日

    七篠(Nanashino)

    DONE「2回目のアニバーサリー」
    2回目の同棲記念日に、雪祈にプロポーズしようと頑張る大の話(全年齢向)

    同人誌『アルカディア』収録「Drifter」からさらに数年後のイメージで書いてます。(未読でも読めます)
    中途半端な完成度になってしまったので、加筆して未来の新刊に入れるかも。

    (※イベント時パスワード制にしてましたが、パス外しました。ご自由にお読みください)
    二回目のアニバーサリー 三十路手前のオレたちがNYのフラットで同棲しはじめてから二年目の季節がやってきて、記念日の今日はレストランで食事することになった。
     一年目の記念日の時はオレ、宮本大は演奏旅行のツアー中、沢辺雪祈は依頼を受けた作曲の締切前で忙しかったので、今日が実質はじめてのアニバーサリーデイみたいなものだった。

    「えーっと、今日の店はキングダムホテルの3F【ブルー・サファイア】か」
     店の選択と予約は雪祈のやつに丸投げだったので、オレは今日の店については名前しか知らない。でもホテル3Fの、低層フロアにあるレストランならそこまでかしこまるような場所では無さそうだ。
     本日のオレの装いはコットンのパリッとした白いシャツに、おろしたてでまだ真っ黒のデニム。それにカジュアルめの蝶ネクタイを合わせて、髪もワックスでアップに整えた。いつもと違う格好だったから練習中にバンドメンバーから「おッ。リーダー、今日は愛するユキチャンとおデートですか?」と散々いじられたけど気にしないで演奏に励んでいたオレです。
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    ナナシ/ムメイ

    DOODLEネオゲ。終戦記念日なので急ぎでもなにかそれっぽい話を書いておきたかった。

    ネオゲの竜馬研究所離脱には原典知ってからずっと不思議に思っていたのでサウンドドラマからと、この辺の理由なら納得できるかなぁの穴埋め兼ねて。
    原典は両作品ともこの辺とても気を使って描いていたことと、DQ11をプレイした時の「美談とするには 残酷すぎます」というあるNPC会話が印象に残っていて。
    ■ 同じ風が吹くじいじいと、幾つも重なる蝉の声が夏の青空の下に響く。
    昇りきってはいなくとも夏の日差しは眩しく、研究所を眺める高台に立つ小さな墓標が草むらに影を落としていた。
    その下には僅かばかりの機体の残骸が眠る。

    五年前。武蔵はゲッター1と共に消えた。消えた、というには生温い、壮絶なゲッター炉心の爆発と共に。文字通り骨のひとかけも残さず。
    彼が記憶の他に残したものは研究所に残された遺品ほどで、遺族へそれらを返せばそんなものしか残らなかった。
    けれど、竜馬と隼人にはそれが一番武蔵の魂を知っているような気がした。


    「よう、武蔵」
    済まなかったな、しばらく顔出さなくてよ。

    風呂敷包みと水の入った一升瓶を携え、竜馬がそこを訪れたのは盆も終わる頃だった。
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