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    道草

    とーい

    DONE供養とはいえ、1時間どころかトータル3時間くらいかかった……(道草食いながら書いたからでは)

    はじめ、メラムギワンドロで投稿しようと書いていた、妖怪兄ズな兄ルです。
    ※NOT兄弟
    似たような話前にも書いたし、他にもいっぱい素敵な妖怪パロが兄ル界にはあるので、煎じすぎてまたかよと思われるかもしれませんが、性癖なのでご容赦ください。
    月の向こう側「お~!イカ焼きに焼きトウモロコシ焼きそばたこ焼き~!!」
     提灯に灯る光と同じ色の空の下、長い参道にずらりと並んだ屋台から漂う、香ばしい匂い。クンクンと鼻を蠢かせ、瞳を輝かせたルフィは、一緒に来た友人たちの中から飛び出し一番近い屋台に向かって走り出した。
    「ルフィ!」
    「急に走ったら……あ、」
    「……っと」
     だが、一歩踏み出したところで、目の前を横切った男性にぶつかってしまう。
    「ごめんな!——じゃなくて、スイマセン!」
     学校でもたびたび、目上の人間に対する言葉遣いがなっていない、と注意してくる教師の言葉を思い出し、慌てて頭を下げる。
     そんなルフィにぶつかってしまった相手は、「気にしないでいいぞ」と笑った。ふわりとふってきた優しい言葉と、軽くてのひらで頭に触れてきた、そのあたたかい仕草。ほっとして顔をあげたとき、ふと、既視感を覚えた。
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