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    5月

    メロ澤

    MAIKING逃げ恥にことよせた月鯉⑤

    月鯉ウェブオンリー『やぶこい』開催おめでとうございます&ありがとうございます!

    逃げ恥パロつづき。
    契約夫夫なのに新婚旅行に行くことになっちゃった月鯉をお楽しみ下さい!
    ただしはずかしながら完全に未校正ですてへ。

    ①〜④はピクシブにあります。
    https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21486273
     最近、月島はパソコン作業のために小さな折りたたみローテーブルを買ってきた。それを自室に置いたら、四角い部屋はますます独房みたいになった。独房にこもってパソコンをしていると鯉登からリビングへ呼び出されることがある。
     早めの夕飯を済ませたあと、パソコンに向かって食費と日用品の出費をエクセルにまとめているとドアが軽快にノックされ、時間だぞ、と鯉登が顔をのぞかせた。なぜなら今日は日曜日。「ダーウィンが来た」の放送がある。鯉登はこの番組がお気に入りだ。最近は必ず月島もいっしょに見ることを要求してくる。まぁ別に構わないのだ。おそらくは子供向けの番組なのだが、映像は迫力があり、まったく知らない動物の生態や雑学は純粋におもしろい。見ながらあれやそれやと話しかけてくる鯉登も楽しそうで、平和そのものだ。家族の団欒を体感している気分になって心も落ち着くから、月島もたぶん、この番組がわりと好きなのだ。
    11615

    fujimura_k

    MOURNING2022年5月発行 明治月鯉R18 『鬼灯』
    身体だけの関係を続けている月鯉。ある日、職務の最中に月が行方を晦ませる。月らしき男を見付けた鯉は男の後を追い、古い社に足を踏み入れ、暗闇の中で鬼に襲われる。然し鬼の姿をしたそれは月に違いなく…
    ゴ本編開始前設定。師団面子ほぼほぼ出てきます。
    鬼灯鬼灯:花言葉
    偽り・誤魔化し・浮気
    私を誘って

    私を殺して


     明け方、物音に目を覚ました鯉登が未だ朧な視界に映したのは、薄暗がりの中ひとり佇む己の補佐である男―月島の姿であった。
    起き出したばかりであったものか、浴衣姿の乱れた襟元を正すことも無く、布団の上に胡坐をかいていた月島はぼんやりと空を見ているようであったが、暫くすると徐に立ち上がり気怠げに浴衣の帯に手を掛けた。
    帯を解く衣擦れの音に続いてばさりと浴衣の落ちる音が響くと、忽ち月島の背中が顕わになった。障子の向こうから射してくる幽かな灯りに筋肉の浮き立つ男の背中が白く浮かぶ。上背こそないが、筋骨隆々の逞しい身体には無数の傷跡が残されている。その何れもが向こう傷で、戦地を生き抜いてきた男の生き様そのものを映しているようだと、鯉登は月島に触れる度思う。向こう傷だらけの身体で傷の無いのが自慢である筈のその背には、紅く走る爪痕が幾筋も見て取れた。それらは全て、鯉登の手に因るものだ。無残なその有様に鯉登は眉を顰めたが、眼前の月島はと言えば何に気付いた風も無い。ごく淡々と畳の上に脱ぎ放していた軍袴を拾い上げて足を通すと、続けてシャツを拾い、皺を気にすることもせずに袖を通した。
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