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    オカン

    ParAI_t

    DONEドロライ参加作品、お題は第一回の「笑顔」です
    ふふ、本編更新前に上げれば仮にどんなにおかんむりでも夢が見れるのだ…!(何)
    こんな感じの何度も不器用に励ます系の話書いてる気がするので、これはきっと私のサビですねえ
    まあ、口下手なのを自覚しつつも、言い直ししつつ懸命に言葉を選ぼうとする推しが好きなのでしょうがないね
    さて、次章はかっこいい推しが見られることを祈りつつ、TLで元気に狂おうと思います←
    start over / クロアス------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------








































     多忙な業務の合間を縫い、今日もクロービスの執務室には恒例となった休憩の時間が訪れていた。

    「あっ、このクッキー美味しいですね!」
    「その感想を聞くのは今日だけで五度目だな」
    「お、美味しい物は何度美味しいって言ってもいいんですっ」
    「……そうかね」

     祝賀式典の最中に魔王の封印失敗の報を受けてから、アステルは気がそぞろとなっている。命がけの戦いを制して平和な世が訪れたと思ったのも束の間、終わったはずの戦いが再度幕を開けたのだ。それは、絆を十分に高めたグランスレイヤーと共に持ちうる力を全て出し切ってもまだ足りない、という認め難い結果を示している。ただの村娘から勇者へと成長し、ようやく使命を果たせたと喜んでいたアステルにとって、この事実は落胆するのも無理からぬ話だろう。
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