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DONEフィフスセクターの拠点に潜入した鬼道さんと円堂くんが見つかりそうになって狭いロッカーのなかに隠れてなんかいちゃいちゃする話【鬼円】ロッカー シードの養成施設が存在するという情報を掴み、潜入したフィフスセクターの拠点。調査の結果、この場所は各学校の監視設備の一つであり、子どもたちが捕えられている施設ではないことが判明した。外れということが分かっただけで収穫だ。早々に立ち去ろうとしたところ、想定外の事態が起きた。一緒に潜入したメンバーが誤って警報システムを作動させてしまったのだ。場所が悪く、突入してくる警備員を回避して脱出できるルートがなかった。仕方なく雑然と書類が保管された部屋に入り、掃除用具入れのロッカーに身を隠して、警備員たちが外を捜索し始めるのを待つことにしたのだが。
「ごめんな、ていうか鬼道なんかぷるぷるしてないか? もっと俺のこと潰しても大丈夫だぜ」
1624「ごめんな、ていうか鬼道なんかぷるぷるしてないか? もっと俺のこと潰しても大丈夫だぜ」
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DONE鬼円で別荘に行く話↓の後日https://poipiku.com/11777510/11815213.html
【鬼円】花火見に行く話 ぼこっ。頭に受けた衝撃に倒れかけて、あやういところで踏ん張った。ボールを蹴った染岡が心配半分、呆れ半分と言った表情で声をかけてくる。
「おいおい!大丈夫か?」
「あ、平気平気!悪い、ぼーっとしてて」
「しっかりしろよ、集中しねえと怪我するぞ」
染岡の指摘はもっともだ。苦笑いを浮かべて頷き、改めて構え直す。今度はきっちり染岡のシュートを受け止めながら、このままじゃまずいよな、と、ひとりひそかにため息を吐いた。
『好きな人が、同じように自分のことを好きかもしれない、っていうときにも使うかな』
少し前だ。いろいろあって、鬼道の別荘にひとりで遊びに行った日のこと。『脈がある』という言葉の意味を、父ちゃんに尋ねたときの回答が、それからずっと、頭のなかをぐるぐると巡り続けている。
6205「おいおい!大丈夫か?」
「あ、平気平気!悪い、ぼーっとしてて」
「しっかりしろよ、集中しねえと怪我するぞ」
染岡の指摘はもっともだ。苦笑いを浮かべて頷き、改めて構え直す。今度はきっちり染岡のシュートを受け止めながら、このままじゃまずいよな、と、ひとりひそかにため息を吐いた。
『好きな人が、同じように自分のことを好きかもしれない、っていうときにも使うかな』
少し前だ。いろいろあって、鬼道の別荘にひとりで遊びに行った日のこと。『脈がある』という言葉の意味を、父ちゃんに尋ねたときの回答が、それからずっと、頭のなかをぐるぐると巡り続けている。
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MEMO【鬼円】えんど〜くんがお誘いするときのはなしだよ〜【鬼円】えんど〜くんが頑張って誘ってる俺はみんなから、「サッカーのことしか考えてない」とよく言われるけれど。もちろん実際にはそんなわけはない。大学の課題だってやらないといけないし、バイトだって必要だし。これでも一応付き合っている人もいる。……まあ「付き合っている人」もサッカーが好きだから、サッカーの話をしたりサッカーをして遊んだりすることも多いけど……それだけじゃなくて、そりゃあ、俺だって男だし。そういう……ことをして過ごしたいなというときもある。
あの、まあ、いちゃいちゃしたりさ。うん。
でも俺はまだ実家ぐらしだし、相手はイタリアの大学に通っているから、こっちに来るときはやっぱり実家だ。2人きりで長い時間過ごそうと思ったら、それこそ旅行くらいしかチャンスがない。でもそうそう、毎回旅行だって行ってられないしな〜と思ってたんだ。いま、都内のスポーツショップに行った帰り、その建物を見るまでは。
1296あの、まあ、いちゃいちゃしたりさ。うん。
でも俺はまだ実家ぐらしだし、相手はイタリアの大学に通っているから、こっちに来るときはやっぱり実家だ。2人きりで長い時間過ごそうと思ったら、それこそ旅行くらいしかチャンスがない。でもそうそう、毎回旅行だって行ってられないしな〜と思ってたんだ。いま、都内のスポーツショップに行った帰り、その建物を見るまでは。
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DONE鬼道さんの別荘に遊びに行くことになった鬼円【鬼円】「え、壁山も来られないのか?」
円堂は、携帯から聞こえてくる弱弱しい声に困惑した後、肩を落とした。それは、壁山の病欠にがっかりしたからというだけではない。様子を窺っていた鬼道が、『壁山も来られない』というセリフを聞いて、眉を下げたためでもあった。当日待ち合わせ場所に来てみたら、まさかの事態だ。鬼道はさぞかし残念だろうと思って、心が痛む。
だがドタキャンする壁山だって、同じくらいがっかりしているに違いない。案の定、向こうでぐずぐずと鼻を鳴らして、『ご馳走、食べたかったっす』なんて言っている。だから円堂はキャプテンとして、明るく彼を励ました。
「しょうがないだろ。今回は諦めて、安静にして早く治せよ。うん。じゃあな、お大事に」
11741円堂は、携帯から聞こえてくる弱弱しい声に困惑した後、肩を落とした。それは、壁山の病欠にがっかりしたからというだけではない。様子を窺っていた鬼道が、『壁山も来られない』というセリフを聞いて、眉を下げたためでもあった。当日待ち合わせ場所に来てみたら、まさかの事態だ。鬼道はさぞかし残念だろうと思って、心が痛む。
だがドタキャンする壁山だって、同じくらいがっかりしているに違いない。案の定、向こうでぐずぐずと鼻を鳴らして、『ご馳走、食べたかったっす』なんて言っている。だから円堂はキャプテンとして、明るく彼を励ました。
「しょうがないだろ。今回は諦めて、安静にして早く治せよ。うん。じゃあな、お大事に」