エムル・ルーカス
PASTシロツキはいつも『いい子』だ。周りを気遣い、仕事を押し付けられても文句ひとつ言わず、面白い事を言っては周囲を笑わせている。
無理して、いい子を演じる。
夜の世界でナワバリをする時のみ、彼は本当の姿に戻れるのだ。
どうしようもなく変態で、自由で、他者の事に文句を言う素直な姿。
ほら、また夜が来る。
エムル・ルーカス
DOODLE『そんな人いたっけ』『夢でも見てたんじゃない?』周りは口々にそう言う。
でも、彼は鮮明に覚えている。
ずっと後ろで狙いを定め、守っていてくれていた人の事を。
誰もが忘れた世界で、彼だけが覚えている。
勇敢で。優しくて。
世界で一番大好きだった人の事を。