ichagarigari
DONE獄都オールキャラ任務小説(https://www.pixiv.net/novel/series/8988758)のイメージイラスト集です。最後に前編後編のあらすじ。小説は完結済なので興味を持ってもらえると嬉しいです! 7
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DONE獄都二次創作オールキャラ任務小説です。後編にて完結です。離れていてもみんなで戦って活躍して大団円!というお話です。
前編 https://poipiku.com/451933/6832222.html
* ご注意下さい *
・捏造設定
・オリジナルヒロイン(おばあちゃん)、モブキャラ登場
8月のイベントにて個人雑で頒布予定です。
【獄都二次】清兵衛杉と庄兵衛杉<後編>1
本堂と門を施錠し、スーパーの割引シールがついた弁当を漁りに行こうとしたところを、居酒屋じみた大衆食堂へ足を伸ばす。いつも寺務所で書類の整理ばかりしていたが、今日は強面の来訪者の相手をしたために疲労困憊だ。それにあと二週間は曰くつきの寺での住み込み番の生活が続く。たまには役場のジャケットを脱いで、羽目をはずしたところで罰は当たらないだろう。定食を肴に熱燗一合をちびちび飲んで、心地良いほろ酔い気分で寺に戻る。そんなに悪いことではないはずだ。
応宗寺へ至る石段を前に、青年の足が竦む。酒で火照っていた身体が急速に冷えて、頭から冷や水を被ったかのように酔いが冷めた。町に点々と佇む街灯の延長で、石段の途中にも灯りがふたつ設置されている。日照時間に応じて自動点灯するはずのそれが点いていない。風で消えたのだろうか。石段の上からごうごうと風の音が聞こえる。
50131本堂と門を施錠し、スーパーの割引シールがついた弁当を漁りに行こうとしたところを、居酒屋じみた大衆食堂へ足を伸ばす。いつも寺務所で書類の整理ばかりしていたが、今日は強面の来訪者の相手をしたために疲労困憊だ。それにあと二週間は曰くつきの寺での住み込み番の生活が続く。たまには役場のジャケットを脱いで、羽目をはずしたところで罰は当たらないだろう。定食を肴に熱燗一合をちびちび飲んで、心地良いほろ酔い気分で寺に戻る。そんなに悪いことではないはずだ。
応宗寺へ至る石段を前に、青年の足が竦む。酒で火照っていた身体が急速に冷えて、頭から冷や水を被ったかのように酔いが冷めた。町に点々と佇む街灯の延長で、石段の途中にも灯りがふたつ設置されている。日照時間に応じて自動点灯するはずのそれが点いていない。風で消えたのだろうか。石段の上からごうごうと風の音が聞こえる。
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DONE獄都二次創作オールキャラ任務小説です。2015年に書いた同名作をリメイクしました。肋角さんが現場に出向くほどの大事件、みんなで力を尽くして解決しようー!というお話です。
後編 https://poipiku.com/451933/7014404.html
* ご注意下さい *
・捏造設定
・オリジナルヒロイン(おばあちゃん)、モブキャラ登場
【獄都二次】清兵衛杉と庄兵衛杉<前編> 四月十六日、日和山応宗寺の境内で、同寺の住職を務める────さん(五四)が伐採作業中に倒れた木の下敷きとなり死亡した。──署は業務上過失致死の疑いで、作業をしていた林業経営の男性(四七)を書類送検した。
応宗寺は境内にある樹齢五百年を超えるスギ「清兵衛杉」と「庄兵衛杉」が都の天然記念物に指定されたことで知られる。先月の嵐により清兵衛杉が被害を受け、本堂に倒木する可能性があった事から伐採が決まった。本件はその作業中の事故だった。残る庄兵衛杉も本堂に向かって僅かに傾いており、表皮には害虫被害による裂け目が見られることから伐採が検討されていた。町によるとこの度の事故の影響から作業の再開は未定。また住職不在の応宗寺も今後の見通しが立っていない。
46721応宗寺は境内にある樹齢五百年を超えるスギ「清兵衛杉」と「庄兵衛杉」が都の天然記念物に指定されたことで知られる。先月の嵐により清兵衛杉が被害を受け、本堂に倒木する可能性があった事から伐採が決まった。本件はその作業中の事故だった。残る庄兵衛杉も本堂に向かって僅かに傾いており、表皮には害虫被害による裂け目が見られることから伐採が検討されていた。町によるとこの度の事故の影響から作業の再開は未定。また住職不在の応宗寺も今後の見通しが立っていない。
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MAIKINGウン番煎じですが、谷裂君がタイムスリップして若い頃の肋角さんとお仕事する話です。捏造設定過多です。【前編】若肋さんと谷裂くんが一緒にお仕事する話【未完】 今朝は天気が良いからと、野外鍛錬場へ出てからものの一時間のことである。
「……何事だ」
谷裂は館の正面に掴まれた大小様々な木箱を前に立ち尽くした。木箱の山は長身の谷裂が見上げて、さらに天辺が館の二階に届くほどにうず高く積み上がっている。横幅も館の門扉ほどに広がっていて玄関を隠してしまっていた。粗大ゴミの大量投棄、というわけではない。木箱にはどれも札や縄で封がされて閻魔庁の焼印まで施されている。不法投棄よりも始末が悪い代物だ。
まさか誰もこの事態に気付いていないのだろうか。不穏な静けさを肌に感じながら怪しい木箱の山を回り込む。山の向こう側に、ふたつの影が見えた。
静かなのは発見者が動じていないからだ。異常事態を前にやけに朗らかな会話が聞こえてくる。
11689「……何事だ」
谷裂は館の正面に掴まれた大小様々な木箱を前に立ち尽くした。木箱の山は長身の谷裂が見上げて、さらに天辺が館の二階に届くほどにうず高く積み上がっている。横幅も館の門扉ほどに広がっていて玄関を隠してしまっていた。粗大ゴミの大量投棄、というわけではない。木箱にはどれも札や縄で封がされて閻魔庁の焼印まで施されている。不法投棄よりも始末が悪い代物だ。
まさか誰もこの事態に気付いていないのだろうか。不穏な静けさを肌に感じながら怪しい木箱の山を回り込む。山の向こう側に、ふたつの影が見えた。
静かなのは発見者が動じていないからだ。異常事態を前にやけに朗らかな会話が聞こえてくる。