佐伯雛子
DONEなんの山もオチもない現パロ坂伴ssです。金曜日はカレーの日。
金曜日の誘惑【現パロ坂伴ss】換気扇の下、煙草を吸いつつ面倒くさいながらも料理をしていたその時。つけっぱなしにしていたテレビ番組から聞き慣れない単語が流れてきた。一抹の好奇心に駆られ、カウンター越しに覗き見る。司会者達の説明に耳を傾け、言葉の意味を理解すると肺を満たしたそれを換気扇に向かってゆっくりと吐き出した。
「……へぇ」
帰ってきたら、試してみるか。
吸いかけの煙草を軽く咥え直し、鼻で軽く笑うとホーロー鍋の中に視線を落とした。
適当に切った野菜達がいい具合に煮えている。そろそろ頃合いだろう。あとは市販のルーと、調味料棚にずらりと並んだスパイスやハーブに蜂蜜。それから冷蔵庫に入っている赤味噌、ココアパウダーなどを適当に入れてことこと煮れば今日の晩飯ーー金曜日のカレー(本当は昼に食べる)ーーの完成である。炊飯器の雑穀米ももう直炊けるし、トッピング用の温泉卵も冷蔵庫にスタンバイ済みだ。
4521「……へぇ」
帰ってきたら、試してみるか。
吸いかけの煙草を軽く咥え直し、鼻で軽く笑うとホーロー鍋の中に視線を落とした。
適当に切った野菜達がいい具合に煮えている。そろそろ頃合いだろう。あとは市販のルーと、調味料棚にずらりと並んだスパイスやハーブに蜂蜜。それから冷蔵庫に入っている赤味噌、ココアパウダーなどを適当に入れてことこと煮れば今日の晩飯ーー金曜日のカレー(本当は昼に食べる)ーーの完成である。炊飯器の雑穀米ももう直炊けるし、トッピング用の温泉卵も冷蔵庫にスタンバイ済みだ。
佐伯雛子
DONE坂視点坂伴ssです。坂の母を捏造していたり、モブ上官が出てきてたりな短い話です。ピアノを弾くサカノーエコージが書きたかったんです。因みに作中で坂が弾いている曲はタイトルの曲です。編曲は作曲者の妻版でご想像ください。元々原曲が歌曲でそれをピアノ用に編曲しているので、歌詞を読みながら、曲を聴きながら読んでみるとより楽しいかもしれません。
※9話ネタバレ注意
※ばんちゃは最後しか出ません。
Widmung【坂視点坂伴ss】少し昔話をしよう。
これは私がまだ少尉に上がりたての頃。季節は夏、上官に連れて行かれた迎賓館での夜会での話だ。
***
上流階級の社交場とは退屈なものである。華やかなドレスや着物に身を包んだ淑女達、仕立ての良い正礼装姿の紳士達が一つどころに集まっては噂話に花を咲かせ、上辺だけの微笑に、言葉尻にじわりと欲を潜ませて。何とも居心地の悪い場所であった。
おまけに黒を纏った男達の中で第二種軍装の白は目立つのか。至る所から無数の視線を向けられているのが痛い程分かった。頭のてっぺんから爪先までを這う、ねっとりとした視線。粗はないかと誰も彼もが己に点数をつけているようで堪らなく不愉快だった。
己の成功の為に飾り立てた連中から勧められるがまま上機嫌で杯を煽る上官を横目に、青二才であった私はこのくだらない集まりが早くお開きになることをただ願っていた。
4481これは私がまだ少尉に上がりたての頃。季節は夏、上官に連れて行かれた迎賓館での夜会での話だ。
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上流階級の社交場とは退屈なものである。華やかなドレスや着物に身を包んだ淑女達、仕立ての良い正礼装姿の紳士達が一つどころに集まっては噂話に花を咲かせ、上辺だけの微笑に、言葉尻にじわりと欲を潜ませて。何とも居心地の悪い場所であった。
おまけに黒を纏った男達の中で第二種軍装の白は目立つのか。至る所から無数の視線を向けられているのが痛い程分かった。頭のてっぺんから爪先までを這う、ねっとりとした視線。粗はないかと誰も彼もが己に点数をつけているようで堪らなく不愉快だった。
己の成功の為に飾り立てた連中から勧められるがまま上機嫌で杯を煽る上官を横目に、青二才であった私はこのくだらない集まりが早くお開きになることをただ願っていた。
佐伯雛子
MOURNING5月スパコミで頒布した坂伴コピ本『Open Secretー公然の秘密』の裏設定、裏話的なまとめです。箇条書きで書いてます。小説ではありません。苦手な方ご注意ください。成人向け作品なのでパス付けてます。
18⇧yes/no 2578
佐伯雛子
MEMOおじさん攻め美味しい、でもそんなおじさんを受けにしたいオタクが坂おじ右の可能性についてちょこっと考えただけの呟きメモです。モブお姉さんがでます。現パロです。🔞要素あるのでパスつけます。18⇧yes/no 2353佐伯雛子
DONE昨日フォロワーさんとのスペースが楽しくて、勢いでモブ視点wdtm坂伴書きました。勢いなので文面がおかしいところがあります。また書き直して支部に投稿し直します。神々の棲家【モブ視点wdtm坂伴】この瑠璃色に光る晴れ渡った海の下にはーー神様が暮らしている。
あれは何度目かの夏休み。俺がまだ小学生だった頃の話だ。
父方の祖父母の家に泊まりに来ていた俺は近所に住む従兄弟達に誘われ、海に遊びに来ていた。公園やゲーセン、コンビニといった子供の娯楽施設に乏しい田舎で、海は唯一楽しい場所だったと言える。
鼻に感じる潮の香り、どこまでも澄み切った珊瑚礁の海。今でもはっきりと覚えている。あの言葉にできないほど美しい、鮮やかな色彩を。
俺達は暇さえあれば海に遊びに行った。砂浜で小さな蟹を探しては追いかけたり、打ち上がったくらげを突っついたり。珊瑚礁に棲みついた色とりどりの魚達に感動したり。毎日真っ黒に日焼けして、宿題もほっぽり出してくったくたになるまでよく遊んだものだ。
9255あれは何度目かの夏休み。俺がまだ小学生だった頃の話だ。
父方の祖父母の家に泊まりに来ていた俺は近所に住む従兄弟達に誘われ、海に遊びに来ていた。公園やゲーセン、コンビニといった子供の娯楽施設に乏しい田舎で、海は唯一楽しい場所だったと言える。
鼻に感じる潮の香り、どこまでも澄み切った珊瑚礁の海。今でもはっきりと覚えている。あの言葉にできないほど美しい、鮮やかな色彩を。
俺達は暇さえあれば海に遊びに行った。砂浜で小さな蟹を探しては追いかけたり、打ち上がったくらげを突っついたり。珊瑚礁に棲みついた色とりどりの魚達に感動したり。毎日真っ黒に日焼けして、宿題もほっぽり出してくったくたになるまでよく遊んだものだ。