sabasavasabasav
DONEフリ坊。珍しくフリックが優位に動いて坊ちゃんを焦らせている、そんな話。
▽
部屋に差し込む日の光が、現在の時刻をこれでもかと知らせてくる。南東に位置する解放軍リーダーに与えられた自室兼執務室は、常日頃から太陽の恩恵を受けていた。
起床直後はやわらかな朝日が部屋全体を包み込んでおり、こうして机に向かう頃には木漏れ日のような光が室内を照らしてくれる。
そんな中、不意に落としてしまった万年筆が、ティアの目の前で光を反射させながら机上を転がった。それに目をやってから、視線の先にある木製の扉がぴったりと閉まっていることに安堵する。
背後から伸ばされた、撓垂れる腕から逃れようと身を捩ったものの、逃がさないと言わんばかりに二の腕を手に取られる。
4823部屋に差し込む日の光が、現在の時刻をこれでもかと知らせてくる。南東に位置する解放軍リーダーに与えられた自室兼執務室は、常日頃から太陽の恩恵を受けていた。
起床直後はやわらかな朝日が部屋全体を包み込んでおり、こうして机に向かう頃には木漏れ日のような光が室内を照らしてくれる。
そんな中、不意に落としてしまった万年筆が、ティアの目の前で光を反射させながら机上を転がった。それに目をやってから、視線の先にある木製の扉がぴったりと閉まっていることに安堵する。
背後から伸ばされた、撓垂れる腕から逃れようと身を捩ったものの、逃がさないと言わんばかりに二の腕を手に取られる。
よるのなか
DONEフリ坊。2024/5/11〜12開催坊ちゃん受Webオンリー「あなたの虜」展示作品です。開催おめでとうございます!英雄イベント後、気持ちを伝えようかそれぞれ考える二人の話。
坊ちゃん∶アルト
恋せよ若人 いつか、再会できるだろうとは思っていた。そう、信じていた。でもまさか、それが今日この日だとは、アルトは予想していなかったのだ。
声をかけられ振り返った先に、再会を願っていた二人の顔があって。アルトは珍しくも数秒固まってしまった。
それから怒涛のように物事が過ぎていって、今アルトは、新たに星の宿命を背負った者達が集まる城に立っている。
◇ ◇ ◇
「お、ほんとに来たな」
懐かしい声が聞こえて振り返ると、そこにいたのは先の戦争で苦楽を共にした友人達だった。
「君達も来ていたのか。ルックは、石版があるからもしかしてと思ったけれど、シーナもいたとは」
「なんだよ、俺がいるのがそんなに意外か?」
「君も国を離れているというのは風の噂で聞いていたんだ、でもまさか隣国の軍に参加しているとは」
4921声をかけられ振り返った先に、再会を願っていた二人の顔があって。アルトは珍しくも数秒固まってしまった。
それから怒涛のように物事が過ぎていって、今アルトは、新たに星の宿命を背負った者達が集まる城に立っている。
◇ ◇ ◇
「お、ほんとに来たな」
懐かしい声が聞こえて振り返ると、そこにいたのは先の戦争で苦楽を共にした友人達だった。
「君達も来ていたのか。ルックは、石版があるからもしかしてと思ったけれど、シーナもいたとは」
「なんだよ、俺がいるのがそんなに意外か?」
「君も国を離れているというのは風の噂で聞いていたんだ、でもまさか隣国の軍に参加しているとは」