朱華🌱
TRAININGリハビリみたいな審神者♂と長義の話。重めかもしれない。
落椿「なぜ、刀剣の貸し借りが行われないか。知っているか」
その日の仕事は滞りなく遂行された。追加の出陣も、遠征もない。要するに暇だったのだ。執務室で手持ち無沙汰になった審神者は湯呑を両手で包み込んで独り言のように切り出した。
「後進の育成には、そうすることが有効である、ということは一部の物好きたちによって実証はされているんだ。だが、政府は推奨していない。規制こそしていないものの、暗黙の了解としていると聞く。戦争において、後進の育成は重要だ。これからも戦争を続けていくつもりならな」
元政府所属刀として、どう思う? 山姥切長義。突然水を向けられて、長義はたじろいだ。審神者が饒舌になることは初めてで、回答を求められるとは思っていなかったから。
1291その日の仕事は滞りなく遂行された。追加の出陣も、遠征もない。要するに暇だったのだ。執務室で手持ち無沙汰になった審神者は湯呑を両手で包み込んで独り言のように切り出した。
「後進の育成には、そうすることが有効である、ということは一部の物好きたちによって実証はされているんだ。だが、政府は推奨していない。規制こそしていないものの、暗黙の了解としていると聞く。戦争において、後進の育成は重要だ。これからも戦争を続けていくつもりならな」
元政府所属刀として、どう思う? 山姥切長義。突然水を向けられて、長義はたじろいだ。審神者が饒舌になることは初めてで、回答を求められるとは思っていなかったから。
ru_za18
DONE5/26のCOMIC CITY 大阪126でお渡ししていた無配の内の一つ長義と時の政府職員のお話
雨の日に雨宿りしている中、長義が迎えに来てくれた。
その時の話の中で、自分の過去の心残りが心を覆っていく。
×より+寄り
捏造設定あり
雨のち晴れた空に未来「雨とか聞いてないんだがー……」
担当している本丸の定期訪問からの帰り道。青空に似合わず、ポツポツと肌に落ちてくる雨は、瞬く間に肌を叩く頻度を増していく。空を見上げても、雨が止むわけもない。
「びっしょびしょだよ……」
ひとまず、何処かへ避難しようと入ったのはビルの軒天の下。入口はどうやら閉まっているらしい。雨が凌げるだけ良かったと思うべきか。
上から降る雨に意識が行かなくなれば、どうしたって感じるのは他のこと。特に、雨に濡れてしまってじっとりと肌に纏わりつく白いシャツは不快でしかない。
――早く政府に帰らないとな。
そうは思えど、雨はまだ降っている。天気雨。狐の嫁入り。すぐに止むだろうと思ってはいるけれど――。
1913担当している本丸の定期訪問からの帰り道。青空に似合わず、ポツポツと肌に落ちてくる雨は、瞬く間に肌を叩く頻度を増していく。空を見上げても、雨が止むわけもない。
「びっしょびしょだよ……」
ひとまず、何処かへ避難しようと入ったのはビルの軒天の下。入口はどうやら閉まっているらしい。雨が凌げるだけ良かったと思うべきか。
上から降る雨に意識が行かなくなれば、どうしたって感じるのは他のこと。特に、雨に濡れてしまってじっとりと肌に纏わりつく白いシャツは不快でしかない。
――早く政府に帰らないとな。
そうは思えど、雨はまだ降っている。天気雨。狐の嫁入り。すぐに止むだろうと思ってはいるけれど――。
hirami1159
SPOILER花影ゆれる砥水、5月7日現地参加レポです。私の目と脳の容量が足りなかったのでほぼ長義になってます。
もたもた描いていたら観劇から1ヶ月経ってしまい、現在キャスト陣のオフショでは二部衣装が解禁されていますが、絵は私の記憶を頼りに描いたままになっているのでところどころ間違っています🙇♀️
ネタバレ回避のためパスワードを設定しています。
大丈夫な方は『yes』と入力してください。 3
みえろ
DONE伯仲習作1自分が伯仲について考えるために書いた作品です。
Res。/レゾ タグについてはこちら(ttps://dic.pixiv.net/a/ReS%E3%80%82)参照。
https://marshmallow-qa.com/segmenterin?utm_medium=url_text&utm_source=promotion
誤字脱字等ありましたらご連絡いただけると幸いです。
序 視線が痛い。
そう感じながら出陣するのは何度目になるだろうかと、山姥切国広は自問する。わからない。数えるのはもうやめたのだった。
わかるのは、これがいつから始まったのかということだ。
始まりは、一振の刀の顕現だった。国広の本科――山姥切長義。
この本丸では、新しく顕現した刀がある程度暮らしに慣れた頃、しばらく近侍に就くことになっている。近侍の仕事の中には、出陣部隊の見送りも含まれる。
今日も、隊長である国広を、射るように見ている目があった。
「……行くぞ」
国広は部隊に向かって呼びかけた。号令に呼応して、部隊は移動を始める。
「まったく、……なんて、俺の仕事じゃ――」
視線に背を向け、逃げるような気持ちで出陣する。
2436そう感じながら出陣するのは何度目になるだろうかと、山姥切国広は自問する。わからない。数えるのはもうやめたのだった。
わかるのは、これがいつから始まったのかということだ。
始まりは、一振の刀の顕現だった。国広の本科――山姥切長義。
この本丸では、新しく顕現した刀がある程度暮らしに慣れた頃、しばらく近侍に就くことになっている。近侍の仕事の中には、出陣部隊の見送りも含まれる。
今日も、隊長である国広を、射るように見ている目があった。
「……行くぞ」
国広は部隊に向かって呼びかけた。号令に呼応して、部隊は移動を始める。
「まったく、……なんて、俺の仕事じゃ――」
視線に背を向け、逃げるような気持ちで出陣する。