tachibananu
완료鬼円で別荘に行く話↓の後日https://poipiku.com/11777510/11815213.html
【鬼円】花火見に行く話 ぼこっ。頭に受けた衝撃に倒れかけて、あやういところで踏ん張った。ボールを蹴った染岡が心配半分、呆れ半分と言った表情で声をかけてくる。
「おいおい!大丈夫か?」
「あ、平気平気!悪い、ぼーっとしてて」
「しっかりしろよ、集中しねえと怪我するぞ」
染岡の指摘はもっともだ。苦笑いを浮かべて頷き、改めて構え直す。今度はきっちり染岡のシュートを受け止めながら、このままじゃまずいよな、と、ひとりひそかにため息を吐いた。
『好きな人が、同じように自分のことを好きかもしれない、っていうときにも使うかな』
少し前だ。いろいろあって、鬼道の別荘にひとりで遊びに行った日のこと。『脈がある』という言葉の意味を、父ちゃんに尋ねたときの回答が、それからずっと、頭のなかをぐるぐると巡り続けている。
6205「おいおい!大丈夫か?」
「あ、平気平気!悪い、ぼーっとしてて」
「しっかりしろよ、集中しねえと怪我するぞ」
染岡の指摘はもっともだ。苦笑いを浮かべて頷き、改めて構え直す。今度はきっちり染岡のシュートを受け止めながら、このままじゃまずいよな、と、ひとりひそかにため息を吐いた。
『好きな人が、同じように自分のことを好きかもしれない、っていうときにも使うかな』
少し前だ。いろいろあって、鬼道の別荘にひとりで遊びに行った日のこと。『脈がある』という言葉の意味を、父ちゃんに尋ねたときの回答が、それからずっと、頭のなかをぐるぐると巡り続けている。
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메모【鬼円】えんど〜くんがお誘いするときのはなしだよ〜【鬼円】えんど〜くんが頑張って誘ってる俺はみんなから、「サッカーのことしか考えてない」とよく言われるけれど。もちろん実際にはそんなわけはない。大学の課題だってやらないといけないし、バイトだって必要だし。これでも一応付き合っている人もいる。……まあ「付き合っている人」もサッカーが好きだから、サッカーの話をしたりサッカーをして遊んだりすることも多いけど……それだけじゃなくて、そりゃあ、俺だって男だし。そういう……ことをして過ごしたいなというときもある。
あの、まあ、いちゃいちゃしたりさ。うん。
でも俺はまだ実家ぐらしだし、相手はイタリアの大学に通っているから、こっちに来るときはやっぱり実家だ。2人きりで長い時間過ごそうと思ったら、それこそ旅行くらいしかチャンスがない。でもそうそう、毎回旅行だって行ってられないしな〜と思ってたんだ。いま、都内のスポーツショップに行った帰り、その建物を見るまでは。
1296あの、まあ、いちゃいちゃしたりさ。うん。
でも俺はまだ実家ぐらしだし、相手はイタリアの大学に通っているから、こっちに来るときはやっぱり実家だ。2人きりで長い時間過ごそうと思ったら、それこそ旅行くらいしかチャンスがない。でもそうそう、毎回旅行だって行ってられないしな〜と思ってたんだ。いま、都内のスポーツショップに行った帰り、その建物を見るまでは。
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완료鬼道さんの別荘に遊びに行くことになった鬼円【鬼円】「え、壁山も来られないのか?」
円堂は、携帯から聞こえてくる弱弱しい声に困惑した後、肩を落とした。それは、壁山の病欠にがっかりしたからというだけではない。様子を窺っていた鬼道が、『壁山も来られない』というセリフを聞いて、眉を下げたためでもあった。当日待ち合わせ場所に来てみたら、まさかの事態だ。鬼道はさぞかし残念だろうと思って、心が痛む。
だがドタキャンする壁山だって、同じくらいがっかりしているに違いない。案の定、向こうでぐずぐずと鼻を鳴らして、『ご馳走、食べたかったっす』なんて言っている。だから円堂はキャプテンとして、明るく彼を励ました。
「しょうがないだろ。今回は諦めて、安静にして早く治せよ。うん。じゃあな、お大事に」
11741円堂は、携帯から聞こえてくる弱弱しい声に困惑した後、肩を落とした。それは、壁山の病欠にがっかりしたからというだけではない。様子を窺っていた鬼道が、『壁山も来られない』というセリフを聞いて、眉を下げたためでもあった。当日待ち合わせ場所に来てみたら、まさかの事態だ。鬼道はさぞかし残念だろうと思って、心が痛む。
だがドタキャンする壁山だって、同じくらいがっかりしているに違いない。案の定、向こうでぐずぐずと鼻を鳴らして、『ご馳走、食べたかったっす』なんて言っている。だから円堂はキャプテンとして、明るく彼を励ました。
「しょうがないだろ。今回は諦めて、安静にして早く治せよ。うん。じゃあな、お大事に」