mukibutu_09
DOODLEウォルナミ書き散らし。思考整理とか表現の幅を広げれないかみたいな試みです。整合性には期待しないでください。
欲しがりな鯨/私の死喉が渇く。腹が減る。暗くドロドロとした底無しの欲が彼女の身体が欲しいと呻く。
細身の四肢と、小柄ながら整った体つきが、食欲を煽る。白く滑らかな肌に噛み付けば、深紅の血肉が覗くことだろう。嗅ぎなれた香りが私の身を満たし、腹に溜まる重みがきっと幸福を感じさせる。
渇きは癒えない。彼女の心が欲しい。渇きを潤す形の無い中身が欲しい。
一回りも二回りも小さな彼女を胸に閉じ込めれば、温度がじわりと染み込む。小さなロウソクのごとく明るく温かなそれが、冷えたヒビ割れと空洞に染み込み、胸を満たす。
閉じ込めた彼女の顔を撫でれば、彼女もまた緩く微笑んで私の手を撫で返す。そのやり取りで胸が苦しいほどに熱くなる。だが、不思議と嫌な気はしない。
1374細身の四肢と、小柄ながら整った体つきが、食欲を煽る。白く滑らかな肌に噛み付けば、深紅の血肉が覗くことだろう。嗅ぎなれた香りが私の身を満たし、腹に溜まる重みがきっと幸福を感じさせる。
渇きは癒えない。彼女の心が欲しい。渇きを潤す形の無い中身が欲しい。
一回りも二回りも小さな彼女を胸に閉じ込めれば、温度がじわりと染み込む。小さなロウソクのごとく明るく温かなそれが、冷えたヒビ割れと空洞に染み込み、胸を満たす。
閉じ込めた彼女の顔を撫でれば、彼女もまた緩く微笑んで私の手を撫で返す。そのやり取りで胸が苦しいほどに熱くなる。だが、不思議と嫌な気はしない。
mukibutu_09
DONE秋の夜(満月)のウォルナミ話。良い子は真似しちゃダメだよ。
月に酔う満月の夜だった。
何やらご機嫌の様子の奈美がメロディーを口ずさむ。メロディーに合わせて小刻みに揺れながら先程食べた晩御飯の後片付けをしている姿を、ウォルターは座ったソファーから眺めていた。
水道の蛇口を閉めた時には声が小さくなる様子を見るに、水を流してる間はウォルターには聞こえないと思っているらしい。まあそんな彼女の思い込みをよそに、ウォルターはバッチリ彼女の声を拾い、笑い出すのを堪えて震えているわけだが。
スラスラと流れていく音の中「えっと…なんだっけ…」などと歌詞に詰まって零した彼女の独り言ももちろん拾われているわけで、読んでいた本に再び向き直った彼もその言葉に合わせて愉快そうに肩を揺らす。
断続的に流れる水音がはたと止まる。音楽を口ずさむのはとうに止めており、代わりにパタパタと軽やかにフローリングを動く彼女の足音が機嫌の良さを表していた。
2967何やらご機嫌の様子の奈美がメロディーを口ずさむ。メロディーに合わせて小刻みに揺れながら先程食べた晩御飯の後片付けをしている姿を、ウォルターは座ったソファーから眺めていた。
水道の蛇口を閉めた時には声が小さくなる様子を見るに、水を流してる間はウォルターには聞こえないと思っているらしい。まあそんな彼女の思い込みをよそに、ウォルターはバッチリ彼女の声を拾い、笑い出すのを堪えて震えているわけだが。
スラスラと流れていく音の中「えっと…なんだっけ…」などと歌詞に詰まって零した彼女の独り言ももちろん拾われているわけで、読んでいた本に再び向き直った彼もその言葉に合わせて愉快そうに肩を揺らす。
断続的に流れる水音がはたと止まる。音楽を口ずさむのはとうに止めており、代わりにパタパタと軽やかにフローリングを動く彼女の足音が機嫌の良さを表していた。
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MOURNING誕生日記念。時間が足りなくて入れたい話を入れれなかったし語らせたいことを語る前にウォルターがどっか行っちゃったので供養です。本当は「なんで誕生日知ってるんだろうね?」みたいなことを語りたいし語らせたかった。ちょっと言葉が怪しいかもHappy…「ウォルターさんにも誕生日はあるんですか?」
「ありますよ」
奈美がふと気になって発した疑問は、当たり前ですが?と言うような語気を含んで即答された。
だが、手元の端末と向き合う彼女には意外に思える返答だったらしく、顔を上げて目を丸くする。
「えぇ、あるんですか…。ウォルターさんの幼少期とか想像できないなぁ…」
「はい?」
「え?」
ウォルターが首を傾げる。つられて奈美もキョトンとする。
時間差で(今のは誕生日がいつか聞く流れであって幼少期に思いを馳せるタイミングではなかった)などととんちんかんなことを頭の中でグルグルと考える。
「……あぁ、なるほど」
そんな彼女を差し置いて彼はひとりでに納得し、彼女の思い描くウォルター像との相違部分を簡潔に伝える。
1567「ありますよ」
奈美がふと気になって発した疑問は、当たり前ですが?と言うような語気を含んで即答された。
だが、手元の端末と向き合う彼女には意外に思える返答だったらしく、顔を上げて目を丸くする。
「えぇ、あるんですか…。ウォルターさんの幼少期とか想像できないなぁ…」
「はい?」
「え?」
ウォルターが首を傾げる。つられて奈美もキョトンとする。
時間差で(今のは誕生日がいつか聞く流れであって幼少期に思いを馳せるタイミングではなかった)などととんちんかんなことを頭の中でグルグルと考える。
「……あぁ、なるほど」
そんな彼女を差し置いて彼はひとりでに納得し、彼女の思い描くウォルター像との相違部分を簡潔に伝える。