ookinaikasan
MOURNINGうん年前に書いたものを発掘したので供養。トリップ女主と🐯男の話の導入?五億年先にかきあがるかもしれない。
凪の子「この世に、絶望などないのです」
ぽつねんと、かすんで殆ど暗い私の世界の中に清廉な女性の声が響く。透ける様に真摯で、どこまでも信心深く感じられるその声が重苦しい私の頭の中にうっとおしいほど、胡乱に響いて。おもわず、ぴくりとも動かせないほど重苦しい倦怠感に包まれた体が、不意に動いた。
「ばかじゃないの」
水分が干乾びた、カラカラの喉から転がり落ちたその単語は果たして言葉通りの音に成っていたのか。意味を象る何かにすらなっていたのかも危うい。まぁ、吐息にも満たないそれを拾うものなど、私が死に体で倒れ伏しているこの場にはいないのだけれども。拾うものがいるとするならば、今私を囲っている、崩れた瓦礫も、草花も、地面も、異様なまでに白い景色くらいだろう。
5863ぽつねんと、かすんで殆ど暗い私の世界の中に清廉な女性の声が響く。透ける様に真摯で、どこまでも信心深く感じられるその声が重苦しい私の頭の中にうっとおしいほど、胡乱に響いて。おもわず、ぴくりとも動かせないほど重苦しい倦怠感に包まれた体が、不意に動いた。
「ばかじゃないの」
水分が干乾びた、カラカラの喉から転がり落ちたその単語は果たして言葉通りの音に成っていたのか。意味を象る何かにすらなっていたのかも危うい。まぁ、吐息にも満たないそれを拾うものなど、私が死に体で倒れ伏しているこの場にはいないのだけれども。拾うものがいるとするならば、今私を囲っている、崩れた瓦礫も、草花も、地面も、異様なまでに白い景色くらいだろう。
カシャ
DONEスモーカー×一般海兵♂歪んだ愛しか知らない一般海兵と、それを知って肯定も否定もしないスモーカー。
色づきおれはひとりで海軍の雑務としての買い出しに出ていた。と言ってもそんなに大した量ではなく、本当にただの暇潰し程度でしかなかった。
少し時間が余ったので、中将と使うコンドームでも買い足そうかなぁなどとまたろくでもない事を考えながら陰気臭い路地裏に足を伸ばす。
――と、その時。
知らない手に腕を掴まれた。
男娼として働いていた事のあるおれにとってはこういう場所で引き止められるのは特段驚くようなものでもなかったので、適当にあしらおうとゆっくり振り向く、が。
「ようやく見つけた、久しぶりだね。会いたかったよ」
品定めするような耳障りな声。おれの事を知っている?心臓にへばりつく嫌な予感は残念ながら的中した。
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2317少し時間が余ったので、中将と使うコンドームでも買い足そうかなぁなどとまたろくでもない事を考えながら陰気臭い路地裏に足を伸ばす。
――と、その時。
知らない手に腕を掴まれた。
男娼として働いていた事のあるおれにとってはこういう場所で引き止められるのは特段驚くようなものでもなかったので、適当にあしらおうとゆっくり振り向く、が。
「ようやく見つけた、久しぶりだね。会いたかったよ」
品定めするような耳障りな声。おれの事を知っている?心臓にへばりつく嫌な予感は残念ながら的中した。
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