ねるね
PASTNWH後がすぱくんとデプの話本にしたやつ再掲
できてないけどできてるかんじのでぷがすぱ(冒頭のみ)
鶏鳴と周波数.
──やあ、親愛なるピーター1、ピーター2。聴こえるかい?
あれからしばらく経ったけれど、元気?きっと今頃は、いつも通り街を飛び回っているんだろうね。もちろん僕も……ええっと、そうだね。その、実は、僕の方は──
「え、本当に持ってきたの?」
「だってアンタが言ったんだろ。『デートには花だ』って」
「僕、デートで花を貰うのは初めてなんだけど」
「わお。嬉しいこと言ってくれるね」
「その……よく考えた事なかったんだけどさ。花束って、この後はどうするのがベターなの?持って歩こうにもポケットも鞄もないし、この後もパトロールだし。それにここ、」
地上一〇二階だし。
そう言った瞬間、強いビル風が嵐のように吹き上げた。ラッピングの紙とリボンがばさばさと荒々しく羽ばたきし、百ドルくらいしそうな大きな花束の何割かが、散り散りになって夜空を飛んでいく。
5498──やあ、親愛なるピーター1、ピーター2。聴こえるかい?
あれからしばらく経ったけれど、元気?きっと今頃は、いつも通り街を飛び回っているんだろうね。もちろん僕も……ええっと、そうだね。その、実は、僕の方は──
「え、本当に持ってきたの?」
「だってアンタが言ったんだろ。『デートには花だ』って」
「僕、デートで花を貰うのは初めてなんだけど」
「わお。嬉しいこと言ってくれるね」
「その……よく考えた事なかったんだけどさ。花束って、この後はどうするのがベターなの?持って歩こうにもポケットも鞄もないし、この後もパトロールだし。それにここ、」
地上一〇二階だし。
そう言った瞬間、強いビル風が嵐のように吹き上げた。ラッピングの紙とリボンがばさばさと荒々しく羽ばたきし、百ドルくらいしそうな大きな花束の何割かが、散り散りになって夜空を飛んでいく。
ねるね
PASTゴミ箱に落ちてるがすぱくんの話。昔のやつ再掲。できてるデプガスパです。落ち蜘蛛拾い(2020.11.12).
「やめとけばよかった」
路地裏のゴミ箱の中で、後悔に呻く。一応言っておくけれど、別にゴミ箱に住んでいるわけじゃない。偶々落っこちて、そして出る気力がないだけだ。疲れ果ててもう指一本動かせない。それに空腹。
そう考えた瞬間、まるで怪獣の鳴き声みたいな怪奇音が聞こえた。ここしばらく脳内を占めている、チョコレートファッジブラウニー味のアイスケーキの幻影が僕の胃をしくしくと苛む。チョコが濃くて、クリームが甘くて、マシュマロと苺がトッピングされているやつ。一週間前に、「なあ、明後日のアンタの誕生日、プレゼント何がいい?」と聞くウェイドに、CMを指差しながら「このアイスケーキがいい」とねだったのは僕だ。
「えー、絶対やめといた方がいいぜ。うちのフリーザーはメイに押し付けられた冷食でパンパンで、スパイディのフィギュア一つだってもう入んないし、アンタが家に帰ってくるタイミングは、どんなサイキックにも予知できねえし」
2767「やめとけばよかった」
路地裏のゴミ箱の中で、後悔に呻く。一応言っておくけれど、別にゴミ箱に住んでいるわけじゃない。偶々落っこちて、そして出る気力がないだけだ。疲れ果ててもう指一本動かせない。それに空腹。
そう考えた瞬間、まるで怪獣の鳴き声みたいな怪奇音が聞こえた。ここしばらく脳内を占めている、チョコレートファッジブラウニー味のアイスケーキの幻影が僕の胃をしくしくと苛む。チョコが濃くて、クリームが甘くて、マシュマロと苺がトッピングされているやつ。一週間前に、「なあ、明後日のアンタの誕生日、プレゼント何がいい?」と聞くウェイドに、CMを指差しながら「このアイスケーキがいい」とねだったのは僕だ。
「えー、絶対やめといた方がいいぜ。うちのフリーザーはメイに押し付けられた冷食でパンパンで、スパイディのフィギュア一つだってもう入んないし、アンタが家に帰ってくるタイミングは、どんなサイキックにも予知できねえし」
ねるね
MOURNING昔書いて没にした、どむさぶ本うぇがぴたと同じ世界線の何か・BDSM
・Dom/sub AU(のはず)
・貞操具
・両方Switch
直接的な描写はないですが
大丈夫なひとだけどうぞ 2008
ねるね
PAST昔書いた丸洗いされる話。できてるうぇがぴた。(2020-02-06)蜘蛛を洗う話.
「……わお。俺ちゃん、なんか怒らせるようなことした?」
ドアの前、影のように無言で佇む漆黒の蜘蛛を刺激しないよう、穏やかに問いかけながら、俺は急いで朝からの行動を振り返る。
昼まで寝て、起きた後は部屋を掃除して、二人分の洗濯物をコインランドリーに突っ込んで、それから銃の手入れをして、夕飯を作った。メニューはシチューとサラダ、デザートにアイス。
自分で言うのもなんだが、今日の俺ちゃんはすげえイイコだ。表彰されるべきだ。昨日までの仕事だって、ただの要人警護だったから誰も殺してない。一体、何が気に障ったってんだ?先週プリン食っちまったの、まだ根に持ってる?
「アッ!分かった!最近ずっと帰りが遅かったから、欲求不満なんだろ?ごめんな、実はセントラルパークでアメリカマナティの大群を発見しちまって、保護の申請を」
3572「……わお。俺ちゃん、なんか怒らせるようなことした?」
ドアの前、影のように無言で佇む漆黒の蜘蛛を刺激しないよう、穏やかに問いかけながら、俺は急いで朝からの行動を振り返る。
昼まで寝て、起きた後は部屋を掃除して、二人分の洗濯物をコインランドリーに突っ込んで、それから銃の手入れをして、夕飯を作った。メニューはシチューとサラダ、デザートにアイス。
自分で言うのもなんだが、今日の俺ちゃんはすげえイイコだ。表彰されるべきだ。昨日までの仕事だって、ただの要人警護だったから誰も殺してない。一体、何が気に障ったってんだ?先週プリン食っちまったの、まだ根に持ってる?
「アッ!分かった!最近ずっと帰りが遅かったから、欲求不満なんだろ?ごめんな、実はセントラルパークでアメリカマナティの大群を発見しちまって、保護の申請を」
ねるね
PASTウェイドさんちに懐かない犬が転がり込む話。できてないうぇがぴた。(2021.12.30)懐かない犬の話.
犬を拾った。焦茶の毛と、長い手足と、神経質そうな目をした、まだ若い犬だ。いや、拾ったというのは正しくない。
「きみ、デッドプール……ウェイド・ウィルソンだよね?あのさ、ちょっと頼みたいことがあるんだけど」
そう言って、突然胸ぐらを掴まれたんだ。しかも街中で。誰にだって?犬にだ。最近の犬は怖いな。
「実は今、追われてるんだ。しばらく匿ってくれないかな」
「はあ?あんた誰?なーんで俺が?俺ちゃん久々の休みで、今からタコス食いに行くんですけ……どぉっ!?」
へっと鼻で笑った瞬間、足が地面から浮いた。なんて馬鹿力な犬だ。装備込み百キロ弱の俺の首をひょろ長い腕で絞め上げながら、犬はにっこり笑った。
「一昨日、この近くのアパートの屋根、踏み抜いたでしょ」
5057犬を拾った。焦茶の毛と、長い手足と、神経質そうな目をした、まだ若い犬だ。いや、拾ったというのは正しくない。
「きみ、デッドプール……ウェイド・ウィルソンだよね?あのさ、ちょっと頼みたいことがあるんだけど」
そう言って、突然胸ぐらを掴まれたんだ。しかも街中で。誰にだって?犬にだ。最近の犬は怖いな。
「実は今、追われてるんだ。しばらく匿ってくれないかな」
「はあ?あんた誰?なーんで俺が?俺ちゃん久々の休みで、今からタコス食いに行くんですけ……どぉっ!?」
へっと鼻で笑った瞬間、足が地面から浮いた。なんて馬鹿力な犬だ。装備込み百キロ弱の俺の首をひょろ長い腕で絞め上げながら、犬はにっこり笑った。
「一昨日、この近くのアパートの屋根、踏み抜いたでしょ」