玄象*
MOURNINGノベロ時代の、シャチの叔父のところにいたシャとペに夢を持ちすぎている
注射が嫌いなペンギンのお話ロー主催で、ハート海賊団の定期検診&新しく予防接種が開かれた。
検診は大人しく受けていたペンギンだが、注射すると言ったとたん、妙に動きが鈍くなり嫌がり逃げ回る。
その後、受けていないのはペンギンだけになり、本気を出したローとシャチにとっ捕まる。
「ほ、ホントに注射するんすか」
「する。すぐに終わる、なんだったら見てなくてもいい」
椅子に座らせられ、震える左腕をローに差し出すペンギン。逃げ出さないようにシャチがそばに立っており、ペンギンは自由な右手でシャチの服を掴んでいる。
ローはペンギンの腕を消毒し、注射針のキャップを外した。
針がライトの光を受けキラリと反射する。途端、ペンギンがびくりと震え「ヒュ」と引き攣った声をあげた。
855検診は大人しく受けていたペンギンだが、注射すると言ったとたん、妙に動きが鈍くなり嫌がり逃げ回る。
その後、受けていないのはペンギンだけになり、本気を出したローとシャチにとっ捕まる。
「ほ、ホントに注射するんすか」
「する。すぐに終わる、なんだったら見てなくてもいい」
椅子に座らせられ、震える左腕をローに差し出すペンギン。逃げ出さないようにシャチがそばに立っており、ペンギンは自由な右手でシャチの服を掴んでいる。
ローはペンギンの腕を消毒し、注射針のキャップを外した。
針がライトの光を受けキラリと反射する。途端、ペンギンがびくりと震え「ヒュ」と引き攣った声をあげた。
玄象*
MOURNINGハートの海賊団、海戦に強いことが発覚したときに書いたやつ※モブ海賊が壊滅させられるまで
シャチとペンギン、両親を海に殺されて、トラウマになっていてもおかしくないのによくぞここまで泳げる様になったよなってすごい頑張ったんだろうなって思いました(作文)
手配書のない海獣ハートの海賊団は、戦力を船長のトラファルガー・ローに頼りきっている。
これはこの海賊団を知る者たちの中での共通認識であった。
それなのに、なんだ、この状況は
突然船底には穴があき、海水がどんどん流れ込んできた。
真っ先に甲板に飛び出した者たちは、何処からか飛んできた斬撃に首と胴体を別れさせ悲鳴をあげ続けている。
先程恐怖に満ちた叫び声をあげて水に引き摺り込まれていった仲間は、たった今物言わぬ屍となって静かに海面に浮かび上がってきた。
「どうして俺たちの手配書が出てないと思う?」
「被害の報告するやつが居ないからさ」
ペンギン帽の男が、シャチを模した帽子の男が、海のなかから俺の足を掴んで怪しく笑った。
自分が誰にやられるか判らず、海中で声を上げることすらできないまま、皆昏い海へと引き摺り込まれていく。
359これはこの海賊団を知る者たちの中での共通認識であった。
それなのに、なんだ、この状況は
突然船底には穴があき、海水がどんどん流れ込んできた。
真っ先に甲板に飛び出した者たちは、何処からか飛んできた斬撃に首と胴体を別れさせ悲鳴をあげ続けている。
先程恐怖に満ちた叫び声をあげて水に引き摺り込まれていった仲間は、たった今物言わぬ屍となって静かに海面に浮かび上がってきた。
「どうして俺たちの手配書が出てないと思う?」
「被害の報告するやつが居ないからさ」
ペンギン帽の男が、シャチを模した帽子の男が、海のなかから俺の足を掴んで怪しく笑った。
自分が誰にやられるか判らず、海中で声を上げることすらできないまま、皆昏い海へと引き摺り込まれていく。
g_arowana2
DOODLE「年のほとんど雪に閉ざされた地域つったらサウナだよね」「あのへん、白樺の枝で体叩きあうよね」
「木の棒を持った男児はアホになるよね」
あたりの連想から生じた話です。
ハクガンさんに多大な捏造があります。ペンシャチも大差ねぇ説はありますが、それでも情報量が違う…!
サウナはいいよなぁ。
汗だくの背をぐんにょりと壁に預けて、腰タオル一枚姿のペンギンは思った。見苦しいと言うなかれ。水を打たれてもうもうと熱気を上げる焼け石に蒸されている人間にとっては、これが正装である。
年の大半雪に埋もれた故郷を持つ彼にとって、サウナは懐かしく親しみ深い。風呂だって好きだが、どれだけ湯に浸かってもあっというまに凍えてしまう冷え込みのときだってサウナの熱は体に残ってくれるのだ。おまけに汚れも浮いてするりと落ちる。
「……ここ、アレねぇのな」
ペンギンの隣で入れ墨の肌を顕にし、彫像みたいな顎のラインに汗を伝わせた船長は、気怠げに手首をスナップさせて見せた。
「あぁ、叩くのなー。この辺、生えるんですかね」
2678汗だくの背をぐんにょりと壁に預けて、腰タオル一枚姿のペンギンは思った。見苦しいと言うなかれ。水を打たれてもうもうと熱気を上げる焼け石に蒸されている人間にとっては、これが正装である。
年の大半雪に埋もれた故郷を持つ彼にとって、サウナは懐かしく親しみ深い。風呂だって好きだが、どれだけ湯に浸かってもあっというまに凍えてしまう冷え込みのときだってサウナの熱は体に残ってくれるのだ。おまけに汚れも浮いてするりと落ちる。
「……ここ、アレねぇのな」
ペンギンの隣で入れ墨の肌を顕にし、彫像みたいな顎のラインに汗を伝わせた船長は、気怠げに手首をスナップさせて見せた。
「あぁ、叩くのなー。この辺、生えるんですかね」
g_arowana2
DONEグランドライン自由だな! というわけで並行世界線同士の邂逅ものです。🐧さんが生きてたり死んでたりします。
深く、深く。海が黄昏れるまで。
光遮る分厚い海水の蓋の下、ペンギンは体を前へと撃ち出す足を止める。水塊に伸し掛かられた生身には、上も下も意味がない。あらゆるものとの関係は距離と角度で決まっていて、こうして体が浮かぶに任せて初めて「ああ、あちらが『上』だな」と実感する。
海面からこれだけ遠ざかった暗がりの温度は、どんな海でも似たようなものだ。氷水よりは優しい肌合いを確かめながら、ペンギンは海中の出来事に耳を澄ます。低く暖かく、管楽器のようなクジラの鳴き声。それに合わせるように、ポーラータングのスクリューが歌い出すのを、彼の耳は確かに捕まえる。さて、とペンギンは気合を入れ直した。
ここまで潜ること自体はペンギンにとって苦ではないが、普段は単純に用がない。ポーラータングの周りで遊撃手をやるにせよ敵船は海面に貼り付いているのだし、そもそも突入は海上からだ。
4685光遮る分厚い海水の蓋の下、ペンギンは体を前へと撃ち出す足を止める。水塊に伸し掛かられた生身には、上も下も意味がない。あらゆるものとの関係は距離と角度で決まっていて、こうして体が浮かぶに任せて初めて「ああ、あちらが『上』だな」と実感する。
海面からこれだけ遠ざかった暗がりの温度は、どんな海でも似たようなものだ。氷水よりは優しい肌合いを確かめながら、ペンギンは海中の出来事に耳を澄ます。低く暖かく、管楽器のようなクジラの鳴き声。それに合わせるように、ポーラータングのスクリューが歌い出すのを、彼の耳は確かに捕まえる。さて、とペンギンは気合を入れ直した。
ここまで潜ること自体はペンギンにとって苦ではないが、普段は単純に用がない。ポーラータングの周りで遊撃手をやるにせよ敵船は海面に貼り付いているのだし、そもそも突入は海上からだ。