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    g_arowana2

    @g_arowana2

    ほね(g_arowana)のOPアカウントです
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    g_arowana2

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    「俺は医者だ」をローさんの中心に据えてなんか書いてみようとして断念したもの。
    「自分の決めたことを理不尽なまでに実践する人間」って切り口から、ローさんと黒足さんの組み合わせに挑戦しようとしていた、今となってはレアな代物です。黒足さん視点で一人称。
     蝉の声が耳に突き刺さるような夏だった。
     細長い敷地に無理やり収まった、テーブル二つとカウンターで一杯の店が、念願叶って手に入れたおれの城だ。頭の天辺が陽に焦げるのも構わず浮かれて店構えを眺めていたおれは、ふと気配を感じて坂上を仰ぐ。
     真上の太陽に影の縮こまった住宅地。長身の人影がポツンと一つ、幽鬼じみて黒かった。白んだ世界でそこだけぽっかり昏い男が、陽炎の立つ坂を下りてくるところだった。
     足が店前で止まる。男はメニューの黒板が不在のイーゼルに目をやり、それから、おれへと視線を移す。

     カミサマがどんだけ気合いれてノミ振るったんだか、と呆れてしまうような彫刻的な面立ちで、まぁ野郎の顔面が整っていようがひしゃげていようがどうでもいいのだが、彫りの深さに目元が翳りを帯びていた。レディが浮足立ちそうな面だなこの野郎、と思わなくもないのだが、いかんせんびっくりするほどダウナーな面相のせいで隈にしか見えない。
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