nekotakkru
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六つ子なんていい事がない。
同じ日に産まれて同じ顔で自分たち以外からは区別がつかない、なのに兄弟の順番はしっかりあってその中でもぼくは末弟に当たる。この弟というポジションがなかなかの曲者で、普段は平等だなんだという割に、争いが起ころうものなら『弟』と言うだけで一番に虐げられたりもする。一番下は可愛がられていい、なんて傍目からの感想でぼく自身はどうもピンとこなかった。
あれはいつだったかのおやつの時間。
両親は仕事、兄弟達は出かけていて、ぼくと長兄であるおそ松だけが家にいるという珍しい日だった。ぼく達兄弟は人数の多さから何かを食べる時間というのは、戦争でありサバイバルであり弱肉強食の世界を意味する。ありつけたものだけが勝者なのであって、普段は容赦のない戦いが繰り広げられているけれど、その日は二人だけなのもあって比較的平和なおやつの時間となった。
12147六つ子なんていい事がない。
同じ日に産まれて同じ顔で自分たち以外からは区別がつかない、なのに兄弟の順番はしっかりあってその中でもぼくは末弟に当たる。この弟というポジションがなかなかの曲者で、普段は平等だなんだという割に、争いが起ころうものなら『弟』と言うだけで一番に虐げられたりもする。一番下は可愛がられていい、なんて傍目からの感想でぼく自身はどうもピンとこなかった。
あれはいつだったかのおやつの時間。
両親は仕事、兄弟達は出かけていて、ぼくと長兄であるおそ松だけが家にいるという珍しい日だった。ぼく達兄弟は人数の多さから何かを食べる時間というのは、戦争でありサバイバルであり弱肉強食の世界を意味する。ありつけたものだけが勝者なのであって、普段は容赦のない戦いが繰り広げられているけれど、その日は二人だけなのもあって比較的平和なおやつの時間となった。